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製作主任 黒澤明『馬』1941年を見る [ドラマ]

Horse(1941)
https://www.youtube.com/watch?v=AlNNWsw9bjM

山本嘉次郎監督作品であるが、『ウィキペディア』によると、事実上は製作主任であった黒澤明作品と言っていいものであるらしい。

馬 (映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%AC_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

戦時下の映画らしく、冒頭「心で感謝 身で援護」という標語が、それから、映画会社名が、さらに「東宝映画株式会社 合資会社 映画科学研究所 共同作品」と表示される。

「配役」など示された後、「東條陸軍大臣の言葉」と題して「飼養者の心からなる慈しみに依ってのみ優良馬-将来益々必要なる我が活兵器-が造られるのである」と出る。

馬が「活兵器」とされている。「いきへいき」と読むのだろうか。ゆえに本作品は「活兵器」の物語である。だが、作品そのものは、それほど軍事色はない。山本監督が「企画を通すために奇策を弄して、軍馬の育成を描く映画を作るべきだと軍に働きかけ、軍から映画会社に製作を命令させた」とウィキに出ている。(当時フィルムが配給制だったかどうか知らないが)2時間を超える情感ゆたかな映画にできたのも「奇策」のお蔭かもしれない・・。

内容は、東北(岩手)の四季を背景に、少女が馬を育てる物語である。

家族は、少女ほど馬を好きではない。彼女の気持ちを理解しない。そのような中、仔馬を育て上げる労苦が示される。

少女(小野田いね)を演じる高峰秀子は、当時16、7歳といったところである。その演技にはこころ揺さぶるものがある。いっしょに仔馬の成長を見守る気持ちになる。


黒澤明 DVDコレクション 31号『馬』 [分冊百科]

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  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2019/03/12
  • メディア: 雑誌




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