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『情報局制定 必勝歌』1945を見る(その4) [ドラマ]

Victory Song (1945 )
https://www.youtube.com/watch?v=kzG152bKKAU&t=2s

第10話 特攻遺族、子弟所属部隊で慰労会
01:03:30~01:15:40

遺族は特攻出撃時の子弟のようすを説明される

《遺族のみなさん 先日、特攻隊の一同がこの付近の神社に参拝しまして、神官がお祓いのあとで、一同の武運長久を祈ってくれる(・・不明・・)の挨拶をされました。その時、答辞に立った三浦中尉が「自分たちの如きものの武運長久を祈っていただくお志はまことに有難うございますが、もし神に祈ってくださるのでしたら、どうぞ一機余さず敵艦に命中するよう神気をお与えくださるよう祈ってください。自分たちの武運長久とは敵艦に命中する以外の何物でもありません。自分たちの武運長久、真の武運長久とは、よき敵にめぐり遭うまでは病気とか不慮の事故にかからざること、そして、良き敵にめぐり遭ったならば完全なる必中の攻撃をかけることであります」》

「軍神室」で拝する遺族。軍神の像は飛行兵の姿をしている。

広間の宴席で、部隊長らしき人物の挨拶(遺族の膝元には子弟の氏名の記された紙が置かれてある)

部隊長:この(・・不明・・)遠路わざわざご遺族のみなさま方に来ていただくのは、ご迷惑かとも考えましたが、(・・)前、皆様のご子弟が起居されたこの舞台をご覧ねがえるだけでも意義のあることかと考えたわけであります。この部屋も皆さまのご子弟が生前、あるいは泊り、折にはいっぱいやったときも・・。その場所で気炎を上げた思い出のふかい部屋でございます。どうか皆さんも愛するご子弟とご一緒に召し上がるお気持ちでごゆっくりお寛ぎをお願いいたします。

士官たち遺族に酌をして回る

遺族:いやあ、倅がいろいろお世話様になりまして

部隊長:大河内曹長はよくやってくれました。まあ、戦はどんな戦でもそうですが、強襲、攻撃すべて最初が肝心でありまして全軍(・・不明・・)最初の出撃、攻撃の成果にかかっておりますから、その意味において大越曹長はよくやってくれました。

部隊長:いやあ、どうも有難うございます。

士官:ヤツは、どうも無口でしたが気合のかかったヤツでしてね、飛びぬけて操縦がうまいという程ではありませんでしたが、たいへんな頑張り屋でして「ヤルゾ、ヤルゾ」というのがヤツの口癖でしたよ。

遺族:そうでしたか

士官:出撃の前日でしたか、俺はどうも操縦はヘタだがハラで行くんだと言ってましたっけ。

遺族:そうでしたか。すべてはみな、皆様のお蔭で。

士官:やあ、ヤツもよく飲みました。もっともその点で自分もヒケはとりませんが、やあ、ずいぶん飲みましたよ。まあ、兄さんもどうぞ

遺族:どうもありがとうございます。

兵士たち 手拍子で民謡(さんさ時雨)をうたう 

四島周辺に敵艦一隻でもある限りは、この飛行部隊の空中勤務者、ただ一機の飛行機ある限り(・・不明)を続けます。四島に敵艦何びきあろうとも、わが飛行部隊ですべて引き受ける決意であります。どうかご遺族のみなさんもご安心ください。皆さんのご子弟につづくものは、ここに満ち溢れております。こう申す自分も、今に、老骨ながら部隊を率いて特攻隊の先頭に立って参ります。

遺族ふかぶかと辞儀をし、「お願い申し上げます。ありがとうございます」

部隊長:ははは少し酔いましたかな。

兵士3人が手拍子で歌う

これが黒田中尉の得意の歌であります。(元歌は島根県民謡「えんやらや」)
おいらのオヤジは話せるオヤジ 国のためなら死ねと言うた。死ねと言うた。
おいらの部隊長は話せる男 靖国神社で会おうと言うた。会おうと言うた。
エンヤラヤア エンヤラヤアの声ききゃ・・・・・

えんやらや 知夫郡浦鄕村有志 島根県民謡【民謡 レコード】
https://www.youtube.com/watch?v=2y3b1p94j3A

それから、映画タイトルになっている『必勝歌』が合唱される。指揮するのは「われらのテナー」藤原義江。

そして、映画冒頭の風景に戻る。佐野周二隊長指揮下の部隊に、伝令が来る。

「本体は明早朝総攻撃に移らんとす。各部隊は周到なる準備をして、命令を待つべし」

それから勇壮な映像がつづく


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