日記を書くということ
小学校の高学年のとき、日記を書くことが学年全員に求められたことがあった。学年全員といっても28人一クラスだけの小さな学校だったが、日記を書くのは、なかなかたいへんだった。
書くだけでなく、先生に提出しなければならない。それに先生が感想を赤ペンで書いて返してくれるのだ。
その話を親に伝えたら、勉強のためならということであったのだろう、街のちいさな本屋に行って立派な装丁のものを買ってくれた。あとで、他の生徒の提出しているのを見たら、市販の「日記帳」どころかフツウのノートに子どもの字で「日記」と大書してあるのを見て拍子抜けした覚えがある。
それでたいへん目立つことになってしまったが、書いた内容はさびしいかぎりだった。その点では、みな似たりよったりだったが、自分の「日記帳」(なにか、立派な表題が付いていたが亡失)にはページごとに日付が振ってあったので、毎日毎日おおきな余白ができたのである。
1ページにたった1行、「きょうはなんにも書くことがありません。」とだけ書くという始末だ。
それに、先生が
「書くことがないということはないでしょう。」
と、書いてくる。
いまでも覚えているのは、当時「リーダーズダイジェスト社」という出版社があり、そこで発行した『大自然―-その驚異と神秘』という本を読んだ感想を書いたことがある。
生態系という言葉を、そこで初めて知ったように覚えている。
「リーダーズダイジェスト」の定期購読をしている関係で、送られてくるダイレクトメールを見て、親が買ってくれたのだと思う。今でいうならナショナルジオグラフィック社の出版物のようなものだ。当時、そうした出版物はあまり無かったように思う。カラー写真がふんだんに使われ、分かりやすい解説が付されているのを読んでワクワクした気持ちになったことを書いたのだろう。
書いたことは確かに覚えているのだが、しかし、書いた内容はまったく忘れてしまった。
書くだけでなく、先生に提出しなければならない。それに先生が感想を赤ペンで書いて返してくれるのだ。
その話を親に伝えたら、勉強のためならということであったのだろう、街のちいさな本屋に行って立派な装丁のものを買ってくれた。あとで、他の生徒の提出しているのを見たら、市販の「日記帳」どころかフツウのノートに子どもの字で「日記」と大書してあるのを見て拍子抜けした覚えがある。
それでたいへん目立つことになってしまったが、書いた内容はさびしいかぎりだった。その点では、みな似たりよったりだったが、自分の「日記帳」(なにか、立派な表題が付いていたが亡失)にはページごとに日付が振ってあったので、毎日毎日おおきな余白ができたのである。
1ページにたった1行、「きょうはなんにも書くことがありません。」とだけ書くという始末だ。
それに、先生が
「書くことがないということはないでしょう。」
と、書いてくる。
いまでも覚えているのは、当時「リーダーズダイジェスト社」という出版社があり、そこで発行した『大自然―-その驚異と神秘』という本を読んだ感想を書いたことがある。
生態系という言葉を、そこで初めて知ったように覚えている。
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書いたことは確かに覚えているのだが、しかし、書いた内容はまったく忘れてしまった。
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