溝口健二『宮本武蔵』伊丹万作『赤西蠣太』 [ドラマ]
「ユーチューブ」に《ねこむすめ》さんがアップしている古い映画を投稿の古い順に見ている。
『宮本武蔵』を見始めたら、著名な吉川英治原作ではなく菊池寛によるものだという。菊池寛原作が取り上げられるとは珍しいし、どんな映画に仕上がっているか興味があった。おまけに、監督は溝口健二である。しかも、田中絹代も出ている。
Musashi Miyamoto(1944)
https://www.youtube.com/watch?v=iwKjtyHG0CY
大いに期待したのだが、ツマラナイ。なにがツマラナイかというと、ツマル映画にするつもりが、そもそも溝口に無かったのでは・・と感じる。お役所から頼まれて製作を始めたものの、「ええい、ままよ」と投げ出した作品ではないか。そんな感じなのである。
それで、とうとう最後まで見ることなく、当方も投げ出したしだいである。
次に、見たのが、伊丹万作監督の『赤西蠣太』。志賀直哉原作を映画化したもので、有名である。今回見始めて知ったのだが、片岡千恵蔵が赤西と原田甲斐を二役で演じている。『鴛鴦(おしどり)歌合戦』で共演している志村喬も出ている。
Kakita Akanishi(1936)
https://www.youtube.com/watch?v=NgPtwJT2sYU
こちらは、最後までお付き合いすることができた。
伊達騒動、原田甲斐をめぐる一連の事件の裏話といった作品だが、まったくの創作である。だが、オモシロイ。本来であれば、もてないハズの男がもててしまった話である。もててしまったために、話が複雑になってしまった。
『赤西蠣太』をTVドラマ化したものを以前に見た。赤西役を北大路欣也、さざなみ役を鈴木京香。いいドラマに仕上がっていた。監督は市川崑である。
このたび、伊丹万作バージョンを見て、市川崑バージョンが、伊丹万作へのオマージュであると感じた。映画冒頭の撮影シーンは同じではないか。市川は伊丹をたいへんリスペクトしていたのであろう。
市川バージョンは、「テレビ東京」で放映されたが、だれか「ユーチューブ」にアップしれくれないものか。そちらもたいへん素晴らしい出来で、市川崑が亡くなったあと、追悼番組として放映されていた。
「やはりイイ作品は、イイ監督が、やる気をもって当たらないとダメだ」。そんなことを、今、考えている。映画にかかわらず、それは、すべてにおいて、真実ではなかろうか。
『宮本武蔵』を見始めたら、著名な吉川英治原作ではなく菊池寛によるものだという。菊池寛原作が取り上げられるとは珍しいし、どんな映画に仕上がっているか興味があった。おまけに、監督は溝口健二である。しかも、田中絹代も出ている。
Musashi Miyamoto(1944)
https://www.youtube.com/watch?v=iwKjtyHG0CY
大いに期待したのだが、ツマラナイ。なにがツマラナイかというと、ツマル映画にするつもりが、そもそも溝口に無かったのでは・・と感じる。お役所から頼まれて製作を始めたものの、「ええい、ままよ」と投げ出した作品ではないか。そんな感じなのである。
それで、とうとう最後まで見ることなく、当方も投げ出したしだいである。
次に、見たのが、伊丹万作監督の『赤西蠣太』。志賀直哉原作を映画化したもので、有名である。今回見始めて知ったのだが、片岡千恵蔵が赤西と原田甲斐を二役で演じている。『鴛鴦(おしどり)歌合戦』で共演している志村喬も出ている。
Kakita Akanishi(1936)
https://www.youtube.com/watch?v=NgPtwJT2sYU
こちらは、最後までお付き合いすることができた。
伊達騒動、原田甲斐をめぐる一連の事件の裏話といった作品だが、まったくの創作である。だが、オモシロイ。本来であれば、もてないハズの男がもててしまった話である。もててしまったために、話が複雑になってしまった。
『赤西蠣太』をTVドラマ化したものを以前に見た。赤西役を北大路欣也、さざなみ役を鈴木京香。いいドラマに仕上がっていた。監督は市川崑である。
このたび、伊丹万作バージョンを見て、市川崑バージョンが、伊丹万作へのオマージュであると感じた。映画冒頭の撮影シーンは同じではないか。市川は伊丹をたいへんリスペクトしていたのであろう。
市川バージョンは、「テレビ東京」で放映されたが、だれか「ユーチューブ」にアップしれくれないものか。そちらもたいへん素晴らしい出来で、市川崑が亡くなったあと、追悼番組として放映されていた。
「やはりイイ作品は、イイ監督が、やる気をもって当たらないとダメだ」。そんなことを、今、考えている。映画にかかわらず、それは、すべてにおいて、真実ではなかろうか。