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病抱えながら75歳で日本百高山踏破、経験を本に 九大名誉教授 [スポーツなぞ]

病抱えながら75歳で日本百高山踏破、経験を本に 九大名誉教授
https://news.yahoo.co.jp/articles/a123e5e35b1fef65fea28f92eca04ef5fd462c70

日本百高山の完全単独踏破 (文芸社セレクション)

日本百高山の完全単独踏破 (文芸社セレクション)

  • 作者: 真木 太一
  • 出版社/メーカー: 文芸社
  • 発売日: 2023/06/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


すごいと言えばすごいのだけれども、ちょっと間違えれば遭難死するだろう。サポートする仲間がいると安心だ。

記事を読んで、「高齢者の星」と呼ばれた医師で登山家:脇坂順一久留米大学名誉教授を思い出した。


「高齢者の星」と呼ばれた医師で登山家、死去
https://imidas.jp/hotkeyperson/detail/P-00-309-03-04.html


七十歳はまだ青春―スーパーおじいちゃんクライマー、世界の山ある記

七十歳はまだ青春―スーパーおじいちゃんクライマー、世界の山ある記

  • 作者: 脇坂 順一
  • 出版社/メーカー: 山と渓谷社
  • 発売日: 2023/06/27
  • メディア: 単行本



八十歳はまだ現役―モンブランで傘寿を祝ったスーパーおじいちゃん山行記

八十歳はまだ現役―モンブランで傘寿を祝ったスーパーおじいちゃん山行記

  • 作者: 脇坂 順一
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2023/06/27
  • メディア: 単行本


茨城県つくば市在住の真木太一・九州大名誉教授(79)が大病を患いながら75歳で「日本百高山」を踏破した経験をまとめた本「日本百高山の完全単独踏破」(文芸社)を今月、出版した。「病気のデパート」と言うほど多くの病気を経験し、身体障害者となっていた69歳で標高が高い100座踏破の目標を掲げた。登山の8割が70歳を超えてからだった。

 真木さんは愛媛県西条市生まれ。近くにそびえる西日本最高峰・石鎚山に高校の行事で登ったのをきっかけに山登りを好きになった。大学時代も、農業気象学の研究者としてつくば市内で就職後も年に1、2回は登り続けた。

 ところが39歳で盲腸が破裂し、生死を案じた親戚が駆け付けるほどの腹膜炎になったのを機に病気がちになり、40~50代は「回復して山に行こうと思う度に」腸閉塞(へいそく)に。63歳でえたいの知れないだるさに襲われ、狭心症と診断された。手術をし、身体障害者手帳を受け取った。その2カ月後には尿が出なくなり、緊急搬送されて前立腺肥大症の手術もした。

 本格的な山登りから遠のいていた現役時代からの転機は69歳で訪れた。腸閉塞の手術で入院中、真木さんと同じ狭心症を患っていた三浦雄一郎さんが史上最高齢の80歳でエベレストの登頂に挑戦するとテレビで見た。「まだ69歳。回復したら百高山に登れるのではないか」と希望が湧き、単独踏破を目標に掲げた。

 手術の半年後には静岡県などにある悪沢岳、中岳、赤石岳を3日間かけて登った。3000メートルを超える山々だ。狭心症で血液が体に回りにくく、疲れやすい。少し歩いては立ち止まり、荷物を降ろした。一度座ると立ち上がるのが大変になるため、休憩は立ったままで長時間は休まないようにした。「病み上がりであれだけの山を一気に登れたのは快挙。時間をかければ登れると思った」と振り返る。

 それから毎年6~10月は山へ行き、戻って2~3日したら次の山に向かった。「6月最初に登るときは非常にきつかったが、次の山に登ると体が慣れて歩けるようになった」。医者には「山で心臓が止まったら急患で降ろすわけにもいかないから死んでしまうかもしれない」と警告されたが、真木さんの気力は高まっていった。

 それでも、病気と高齢で若い時のようにはいかない。特にきつかったのは75歳の8月に登った富士山(静岡・山梨)だ。午前2時40分に5合目の登山口を出発。急登が続き、100メートルごとに立ち止まって水を飲んだ。8合目くらいから空気が薄くなって心臓がきつくなり、高山病も心配したが、気力で登った。1歩登っては半歩滑り落ちるような急な坂を超えて頂上に着くと「景色が素晴らしくて最高だった」。頂上を1周し、下山した時には出発から13時間50分が経過していた。

 その1週間後に登った笹山(山梨・静岡)で100座の高山を踏破した。「やり遂げられた」とうれしい気持ちでいっぱいになった。「多数回の病気や高齢化にも拘(かか)わらず、よくもまあ踏破できたものと、我ながら感心している」。真木さんが本に記した思いだ。

 「この本を多くの人に読んでもらって、病気の人でも頑張れば百高山を完全に登れると知ってほしい。多くの人を勇気づけられれば、自分も英気を得られる」と笑顔を見せた。

 A5判ソフトカバー194ページ。税込み1320円。【信田真由美】
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