言葉以前の哲学―戸井田道三論 [本・書評]
戸井田道三という名前を当方ははじめて知る。「言葉以前」にある何か、概念化される前の、掌にとるとあわく消えてゆく雪のようなモノに感応するセンスがあって、そこから思想形成することができるならば、行きつくところもフツウとは違ってくるだろう。どのような思想を展開しているのかと興味をおぼえた。
それで読み始めたのだが、まだ、読了していない。読みながら出てくる感興は、著者による「戸井田道三・賛」である。褒めているのはよく分かるし、その気持ちはつよく伝わってくるのだが、抽象的である。戸井田の著作の引用もあるのだが、隔靴掻痒という感じである。
しかし、それでいいのかもしれない。それで、戸井田の著作そのものに取り組んでもらえたなら、著者としてはそれで十分なのかもしれない。
狂言―落魄した神々の変貌 (平凡社ライブラリー と 1-1)
- 作者: 戸井田 道三
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 1997/12/01
- メディア: 新書
2023-08-02 07:50
nice!(1)