蔦屋重三郎とは何者なのか? 歴史人12月号増刊 [本・書評]
時代の風をよく読むことのできた人のようだ。
以下は上記雑誌『歴史人』
蔦重研究の第一人者・鈴木俊幸氏に訊く
からの引用。p7
「寛政の改革の風潮に反発して戦ったクリエイターというより冷静なビジネスマン。風が吹いたらその風に上手く乗って商売をしようという姿勢こそ注目すべきポイントかもしれない」。
「墓碑銘には『其の巧思妙算、他人の能く及ぶ所にあらざるなり。遂に一大賈(大商店)となる』と石川雅望が漢文で刻ん」だ。
「江戸の流行の「仕掛け人」蔦屋重三郎 47 年の生涯」という記事もある。
「仕掛け人」とあるから、風を起こすこともできたようだ。
「セゾングループ」を率いた「大物実業家」堤清二と、その実母と妹のこと [本・書評]
長嶋一茂、すし店で出会った大物実業家とのエピソードを明かす「あんな偉そうなこと言っちゃって…」と驚き&反省
報知新聞社 によるストーリー • 7 時間
という記事を読む。
大物実業家は誰かと思ったら堤清二。
その関係で、セゾングループを率いた「大物実業家」であり、詩人・小説家でもあった辻井喬をウィキペディアで調べる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A0%A4%E6%B8%85%E4%BA%8C
清二の実母と妹の名前はウィキペディアで即座に検索できるようになっていない。つまり立項されていない。それで、ネット検索したら、以下の「文春オンライン」記事。
https://bunshun.jp/articles/-/45576
実母:堤操(旧姓青山操)は「大伴道子」の名で歌集を9冊も上梓していたという。
https://bunshun.jp/articles/-/46506?page=2
また、妹:邦子については「西武百貨店が垢ぬけたデパートになれたのは邦子のおかげ」(清二・談)。
https://bunshun.jp/articles/-/46506?page=3
異母弟堤義明との関係についての記述もある。
総じていえば、家族にまつわりつく「罪と業」の話。
『罪』と『コンプレックス』
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2007-02-21
という記事を読む。
大物実業家は誰かと思ったら堤清二。
その関係で、セゾングループを率いた「大物実業家」であり、詩人・小説家でもあった辻井喬をウィキペディアで調べる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A0%A4%E6%B8%85%E4%BA%8C
清二の実母と妹の名前はウィキペディアで即座に検索できるようになっていない。つまり立項されていない。それで、ネット検索したら、以下の「文春オンライン」記事。
https://bunshun.jp/articles/-/45576
実母:堤操(旧姓青山操)は「大伴道子」の名で歌集を9冊も上梓していたという。
https://bunshun.jp/articles/-/46506?page=2
また、妹:邦子については「西武百貨店が垢ぬけたデパートになれたのは邦子のおかげ」(清二・談)。
https://bunshun.jp/articles/-/46506?page=3
異母弟堤義明との関係についての記述もある。
総じていえば、家族にまつわりつく「罪と業」の話。
『罪』と『コンプレックス』
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2007-02-21
神を創った男 大江匡房 [本・書評]
高学歴で身なりの良いシングルマザーが「ここに住ませてください」と土下座した「衝撃的なワケ」 [本・書評]
高学歴で身なりの良いシングルマザーが「ここに住ませてください」と土下座した「衝撃的なワケ」
https://gendai.media/articles/-/115665
『現代ビジネス』の新しい連載のようだ。筆者はこれまで「第一線の金融ライターとして、過去、何十冊もの金融系著作を世に放ってきた」人物。春川賢太郎は初めて用いるペンネームで「入居者のプライバシーを守るための措置」だそうである。
エピソードはすべて事実という。ざっと読みだしたが、引き込まれる。
https://gendai.media/articles/-/115665
『現代ビジネス』の新しい連載のようだ。筆者はこれまで「第一線の金融ライターとして、過去、何十冊もの金融系著作を世に放ってきた」人物。春川賢太郎は初めて用いるペンネームで「入居者のプライバシーを守るための措置」だそうである。
エピソードはすべて事実という。ざっと読みだしたが、引き込まれる。
作家デビュー30周年 京極夏彦(ダ・ヴィンチ 2023年10月号) [本・書評]
特集が2題組まれている。表紙イラストからいくと第二特集の「SNSマンガ」の方が第一特集の「京極夏彦」より主要なものに思える。実際のところ読者の多数はSNSマンガに目を向けるのだろう。当方は「京極夏彦」と題字が出ているので見ることにした。
目次には次のようにある。特集1 「百鬼夜行」シリーズ最新作『ヌエの碑』9月14日発売 作家デビュー30周年 京極夏彦
京極夏彦の名を知ってはいるが、当方はまったく読んでいない。書店にいくとやたら分厚い本が置いてある作家というイメージで、どうも怪談めいた話を書いているらしいといった程度の知識しかない。それでも水木しげるさんとなんらかの関係がある人物という認識はあった。
特集ページに目をやると京極氏の写真が出ている。デザイン畑から入ったというプロフィルもでている。スタイリストが付いて衣装など決めたのかもしれないが、自らをデザインされているのがよく分かる。前髪を片方下ろすようにして片目を隠すところなど「鬼太郎」である。
読者との問答が示されているが、書きたいものがあって書いてきたのではないというのが印象に残った。やむにやまれない切実なモノに衝き動かされて書くというのでなしに成功してしまったということだ。書くことにおいて天性のモノを持ち合わせているのだろう。作品の長短にかかわらず3か月で書きあげてしまうという。驚きである。
特集全体の流れからいくとファン待望の新作『鵺の碑』の宣伝、ならびに既刊書の紹介である。〈『百鬼夜行』シリーズ全作ガイド〉。宮部みゆき、又吉直樹との対談が用意されている。
京極夏彦
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%AC%E6%A5%B5%E5%A4%8F%E5%BD%A6
言葉以前の哲学―戸井田道三論 [本・書評]
戸井田道三という名前を当方ははじめて知る。「言葉以前」にある何か、概念化される前の、掌にとるとあわく消えてゆく雪のようなモノに感応するセンスがあって、そこから思想形成することができるならば、行きつくところもフツウとは違ってくるだろう。どのような思想を展開しているのかと興味をおぼえた。
それで読み始めたのだが、まだ、読了していない。読みながら出てくる感興は、著者による「戸井田道三・賛」である。褒めているのはよく分かるし、その気持ちはつよく伝わってくるのだが、抽象的である。戸井田の著作の引用もあるのだが、隔靴掻痒という感じである。
しかし、それでいいのかもしれない。それで、戸井田の著作そのものに取り組んでもらえたなら、著者としてはそれで十分なのかもしれない。
狂言―落魄した神々の変貌 (平凡社ライブラリー と 1-1)
- 作者: 戸井田 道三
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 1997/12/01
- メディア: 新書
坂本龍一の父親のこと [本・書評]
坂本龍一の父親のことを書く。
三島由紀夫の『仮面の告白』について記事を更新していて思い出した。
坂本一亀は三島の編集者だった。三島の出世作といっていい『仮面の告白』の原稿を受け取ったのは一亀だった。
風呂敷に入った(たぶんそう書いてあったと思うが)原稿を編集者に手渡すときの三島の風貌を埴谷雄高がエッセイに記していた。
たぶん、そこでは編集者としか書いていなかったように思うが、坂本一亀は戦後の伝説的名編集者の一人として名をあげられる存在だ。
その偉大な父親と龍一は取っ組み合いの喧嘩をしていたようなことをどこかで読んだ記憶がある。父親の名も息子の名も「四神(玄武、青龍、白虎、朱雀)」と関係している。この父にしてこの子といったところなのだろう。
坂本一亀
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9D%82%E6%9C%AC%E4%B8%80%E4%BA%80
三島由紀夫の『仮面の告白』について記事を更新していて思い出した。
坂本一亀は三島の編集者だった。三島の出世作といっていい『仮面の告白』の原稿を受け取ったのは一亀だった。
風呂敷に入った(たぶんそう書いてあったと思うが)原稿を編集者に手渡すときの三島の風貌を埴谷雄高がエッセイに記していた。
たぶん、そこでは編集者としか書いていなかったように思うが、坂本一亀は戦後の伝説的名編集者の一人として名をあげられる存在だ。
その偉大な父親と龍一は取っ組み合いの喧嘩をしていたようなことをどこかで読んだ記憶がある。父親の名も息子の名も「四神(玄武、青龍、白虎、朱雀)」と関係している。この父にしてこの子といったところなのだろう。
坂本一亀
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9D%82%E6%9C%AC%E4%B8%80%E4%BA%80
フェルミ推定の本をショッピングモールで [本・書評]
日本の都市特性評価 DATABOOK 2023 [本・書評]
自分の住む地域・都市がどのような特性・特徴をもつものか客観的に知るのに助けとなる本であるようだ。今朝のニュースに当方の住む都市についての報道があった。そのベースとなったのは本書である。
いわゆる「住みやすさランキング」なるものをネット上で見ることができるが、ニュースで報じられているところをみると、より信頼度は高いといえるのだろう。
https://kansai-sanpo.com/mori-city-rank2023/
森記念財団都市戦略研究所
https://mori-m-foundation.or.jp/ius/jpc/
日本の都市特性評価 DATABOOK 2023(以下はBing chatによる概要)
・本書は、日本の各都道府県における主要都市の力を相対的かつ多角的に分析し、強みや魅力といった都市特性を明らかにしたものです。
・分析対象は、政令指定都市、都道府県庁所在地、人口17万人以上の都市の136都市と東京23区です。
・分析分野は、経済・ビジネス、研究・開発、文化・交流、生活・居住、環境、交通・アクセスの6分野で、それぞれに複数の指標を設定しました。
・各都市の特性は、レーダーチャートやグラフを用いて可視化しました。また、アンケート調査による「都市のイメージ」も分析しました。
以下イメージは
日本の都市特性評価 DATABOOK 2022
いわゆる「住みやすさランキング」なるものをネット上で見ることができるが、ニュースで報じられているところをみると、より信頼度は高いといえるのだろう。
https://kansai-sanpo.com/mori-city-rank2023/
森記念財団都市戦略研究所
https://mori-m-foundation.or.jp/ius/jpc/
日本の都市特性評価 DATABOOK 2023(以下はBing chatによる概要)
・本書は、日本の各都道府県における主要都市の力を相対的かつ多角的に分析し、強みや魅力といった都市特性を明らかにしたものです。
・分析対象は、政令指定都市、都道府県庁所在地、人口17万人以上の都市の136都市と東京23区です。
・分析分野は、経済・ビジネス、研究・開発、文化・交流、生活・居住、環境、交通・アクセスの6分野で、それぞれに複数の指標を設定しました。
・各都市の特性は、レーダーチャートやグラフを用いて可視化しました。また、アンケート調査による「都市のイメージ」も分析しました。
以下イメージは
日本の都市特性評価 DATABOOK 2022
日本の都市特性評価 Japan Power Cities DATABOOK 2022
- 作者: 森記念財団都市戦略研究所 Insutitute for Urban Strategies The Mori Memorial Foundation
- 出版社/メーカー: 森記念財団都市戦略研究所 Insutitute for Urban Strategies The Mori Memorial Foundation
- 発売日: 2022/09/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
武田徹 立花隆と両親に影響を与えた、長崎での生活とは。思想の原点を探る [本・書評]
武田徹 立花隆と両親に影響を与えた、長崎での生活とは。思想の原点を探る
https://chuokoron.jp/culture/123306.html
副題に『評伝 立花隆』とある。これから中央公論に連載されるのだろう。注目したい。
立花隆の経歴を見ると「長崎出身」とある。実際にそのとおりなのだから仕方がないが、当方にとっては水戸の人である。小中学生時代を水戸ですごしている。両親ともに水戸の出である。
当方が水戸の出ということもあって、一つにはひいき筋として水戸に呼び込みたいところがあるのだろう。いつも「長崎出身」とあるのを見ると、フンと思う。
愚かである。
「反骨精神持つ水戸っぽ」立花隆さん死去
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2021-06-24-1
https://chuokoron.jp/culture/123306.html
副題に『評伝 立花隆』とある。これから中央公論に連載されるのだろう。注目したい。
立花隆の経歴を見ると「長崎出身」とある。実際にそのとおりなのだから仕方がないが、当方にとっては水戸の人である。小中学生時代を水戸ですごしている。両親ともに水戸の出である。
当方が水戸の出ということもあって、一つにはひいき筋として水戸に呼び込みたいところがあるのだろう。いつも「長崎出身」とあるのを見ると、フンと思う。
愚かである。
「反骨精神持つ水戸っぽ」立花隆さん死去
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2021-06-24-1
永久保存版 「知の巨人」 立花隆のすべて(文春ムック) (文春e-book)
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2021/08/16
- メディア: Kindle版
知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと (文春新書)
- 作者: 立花 隆
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2020/01/20
- メディア: Kindle版
イギリス ロスチャイルド家当主の娘は小説家 [本・書評]
High Time: High stakes and high jinx in the world of art and finance
- 作者: Rothschild, Hannah
- 出版社/メーカー: Bloomsbury Publishing PLC
- 発売日: 2023/06/08
- メディア: ハードカバー
ロスチャイルド家の後継者が語る、大富豪の"倹約生活"と不穏な家族関係とは?
Culture2023.07.03 FIGARO・jp
https://madamefigaro.jp/culture/230703-rothschild.html
イギリスのロスチャイルド家当主:ジェイコブ・ロスチャイルド男爵の長女(ハナ・ロスチャイルド)は作家であるという。そのインタビュー記事が上記サイトに出ている。
以下引用
《作家になる夢が実現したのは遅く、50歳になってからだった。「30年以上、せっせと書きつづけた。自分の書くものがいいと思える自信がなかったのだと思う。加えて自分の文体もいわば模索状態だった。断りの手紙は自室の床を埋めつくせるほどもらったわ」と修行時代をふり返る。2012年に出版された処女作『The Baroness: The Search for Nica, the Rebellious Rothschild』(Virago刊、日本では『パノニカ ジャズ男爵夫人の謎を追う』のタイトルで2019年月曜社より刊行、小田仲裕次訳)は彼女の大叔母、パノニカ・ド・コーニグズウォーター、通称ニカがニューヨークのジャズ界で果たした役割を描いている》。
ForbesJapan (フォーブスジャパン) 2023年 07月号 [雑誌]
- 作者: linkties Forbes JAPAN編集部
- 出版社/メーカー: リンクタイズ
- 発売日: 2023/05/25
- メディア: Kindle版
気になる! 文庫『文庫の読書』荒川洋治著 [本・書評]
産経の書評サイトを見て『文庫の読書』を知った。
気になる! 文庫『文庫の読書』荒川洋治著
https://www.sankei.com/article/20230702-MLVTVP7BCBJN5AIMJZVYIXWS6Q/
面白そうである。
しかし、それにしても、と思う。
価額990円である。あと一歩で千円の大台だ。
むかし、岩波文庫などは星の数で価格を示して、星1つ50円だった。それで、星が3つなら150円という具合だった。もしかすると、自分より先輩たちはもっとずっと安かったにちがいない。そもそも文庫本なんぞというものは、ドイツのレクラム文庫に倣って、入手しやすい価格にするために装丁からなにからそれなりのものとした筈なのだが、それなりが千円になってしまった。
せめて文庫本はワンコインで手に入るようであって欲しい。
気になる! 文庫『文庫の読書』荒川洋治著
https://www.sankei.com/article/20230702-MLVTVP7BCBJN5AIMJZVYIXWS6Q/
面白そうである。
しかし、それにしても、と思う。
価額990円である。あと一歩で千円の大台だ。
むかし、岩波文庫などは星の数で価格を示して、星1つ50円だった。それで、星が3つなら150円という具合だった。もしかすると、自分より先輩たちはもっとずっと安かったにちがいない。そもそも文庫本なんぞというものは、ドイツのレクラム文庫に倣って、入手しやすい価格にするために装丁からなにからそれなりのものとした筈なのだが、それなりが千円になってしまった。
せめて文庫本はワンコインで手に入るようであって欲しい。
見るのは文字通りの目だけ? [本・書評]
おなじモノを見ていてもより広く深く見る人もいる。見えない部分を洞察する人もいる。「歴史をうがつ眼」と題された本は、作家松本清張の本。
じっさいに書かれていない記録のこされていない史料のスキマを清張は覗き見た。人の見逃すモノを捉える眼をもっていた。
この本には司馬遼太郎との対談が掲載されている。歴史好きには垂涎の書といえるだろう。ただ50年前の内容であるから、書かれている内容自体アカデミズムからいってどうなのだろうかと疑問符が付く。
本書で強調されているのは松本清張の歴史を見る見方である。
この本のレビューを昨日Amazonに投稿した。
https://kankyodou.blog.ss-blog.jp/2023-03-01
もう一冊、文字通りの目ではなくして見る方法が示されている本。視覚障害者ゆえ文字通りの目で見ようがない。それでも彼・彼女たちは、見ることができる。下記の本は、視覚・聴覚障害者を理解するうえでの良書である。今朝、この本のレビューをAmazonに投稿した。
https://kankyodou.blog.ss-blog.jp/2023-03-02
じっさいに書かれていない記録のこされていない史料のスキマを清張は覗き見た。人の見逃すモノを捉える眼をもっていた。
この本には司馬遼太郎との対談が掲載されている。歴史好きには垂涎の書といえるだろう。ただ50年前の内容であるから、書かれている内容自体アカデミズムからいってどうなのだろうかと疑問符が付く。
本書で強調されているのは松本清張の歴史を見る見方である。
この本のレビューを昨日Amazonに投稿した。
https://kankyodou.blog.ss-blog.jp/2023-03-01
もう一冊、文字通りの目ではなくして見る方法が示されている本。視覚障害者ゆえ文字通りの目で見ようがない。それでも彼・彼女たちは、見ることができる。下記の本は、視覚・聴覚障害者を理解するうえでの良書である。今朝、この本のレビューをAmazonに投稿した。
https://kankyodou.blog.ss-blog.jp/2023-03-02
指と耳で見る、目と手で聞く: 視覚障害・聴覚障害のある人の暮らす世界 (なるにはBOOKS別巻)
- 作者: 金治 直美
- 出版社/メーカー: ぺりかん社
- 発売日: 2022/12/27
- メディア: 単行本
屋根裏に誰かいるんですよ / ウディ・アレン自伝 [本・書評]
精神科医師の書いた以下の本のレビューを投稿。
ウディ・アレン自伝を読み始める。
アレンは、もともとはギャグ・ライターであったという。本書はその延長線上にあるようだ。ギャグに満ちている。人の死でさえも、深刻には記されない。以下は11歳のころの話を語るなかで記された部分。
《アンドルーもショービジネスの世界に少し憧れていた。顔立ちのいい男の子で、両親から小遣いをたっぷりもらっていた。ぼくも甘やかされていたが、それよりもずっとひどい甘やかされようだった。どれくらいひどいかというと、20代になって現実世界が不気味な笑みを浮かべて姿をみせたとき、それに耐えきれず窓から飛び降り自殺したほどだ。かわいそうなアンドルー。麻薬に依存して現実逃避し、最終的に病院の窓を開け放した。それはさておき、あの頃ぼくは夢見がちなませガキで、たまに地下鉄でタイムズスクエアまでいくと、街をぶらつき、映画を物色し、へそくりを使い切るまで遊びまくった。・・》p044
友人の自殺方法が(死傷者を収容する)病院の窓から(外に向かって)の飛び降りである。話を盛っているのだろうか。事実そうであったとしても、ブラックユーモアの類である。それでも、ちゃんと「かわいそうなアンドルー」と一言入っているので(死を軽く扱い、話題をすぐに切り変えていても)不謹慎の印象はあまりない(ように思う)。そもそも読者は、どこまで本当なのかわからないまま、それを楽しんで読んでいくような文章である。なにしろ、全体が以上のような調子なので、軽い話も深刻な話も、すべて矢のように流れていく感じである。このままのスピードで、アレン自身も死に突入していきそうである。みんなどうせ死んでいくんだから、死なんてどうってことないよという声が聞こえてきそうな雰囲気だ。
話しが時系列ではなくあちこち飛ぶ。ころころ変わる。ほとんど躁状態であるが、言い方を変えれば「軽妙洒脱」である。この感じは英語で読むとどんなかなあと思う。
屋根裏に誰かいるんですよ。 都市伝説の精神病理 (河出文庫)
- 作者: 春日武彦
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2022/10/05
- メディア: Kindle版
ウディ・アレン自伝を読み始める。
アレンは、もともとはギャグ・ライターであったという。本書はその延長線上にあるようだ。ギャグに満ちている。人の死でさえも、深刻には記されない。以下は11歳のころの話を語るなかで記された部分。
《アンドルーもショービジネスの世界に少し憧れていた。顔立ちのいい男の子で、両親から小遣いをたっぷりもらっていた。ぼくも甘やかされていたが、それよりもずっとひどい甘やかされようだった。どれくらいひどいかというと、20代になって現実世界が不気味な笑みを浮かべて姿をみせたとき、それに耐えきれず窓から飛び降り自殺したほどだ。かわいそうなアンドルー。麻薬に依存して現実逃避し、最終的に病院の窓を開け放した。それはさておき、あの頃ぼくは夢見がちなませガキで、たまに地下鉄でタイムズスクエアまでいくと、街をぶらつき、映画を物色し、へそくりを使い切るまで遊びまくった。・・》p044
友人の自殺方法が(死傷者を収容する)病院の窓から(外に向かって)の飛び降りである。話を盛っているのだろうか。事実そうであったとしても、ブラックユーモアの類である。それでも、ちゃんと「かわいそうなアンドルー」と一言入っているので(死を軽く扱い、話題をすぐに切り変えていても)不謹慎の印象はあまりない(ように思う)。そもそも読者は、どこまで本当なのかわからないまま、それを楽しんで読んでいくような文章である。なにしろ、全体が以上のような調子なので、軽い話も深刻な話も、すべて矢のように流れていく感じである。このままのスピードで、アレン自身も死に突入していきそうである。みんなどうせ死んでいくんだから、死なんてどうってことないよという声が聞こえてきそうな雰囲気だ。
話しが時系列ではなくあちこち飛ぶ。ころころ変わる。ほとんど躁状態であるが、言い方を変えれば「軽妙洒脱」である。この感じは英語で読むとどんなかなあと思う。
Apropos of Nothing (English Edition)
- 作者: Allen, Woody
- 出版社/メーカー: Arcade
- 発売日: 2020/03/23
- メディア: Kindle版
「もしや自分のルーツかもしれない」 / 「がん保険には入らなくていい」? [本・書評]
比較的おだやかな一日。
今日は以下の本に目を通す。
レビューを投稿。
タイトルは「もしや自分のルーツかもしれない」。
笑ってやってください、の世界である。
以下の記事を読む。
「がん保険には入らなくていい」ステージ3の食道がんになった経済評論家が断言する理由
https://gendai.media/articles/105874
なにかあった時に、迷惑をかけるようなことになってはいけないということで、若い頃から保険をかけてきた。みんなかけ捨てである。比較的健康なので医療保険はほとんどお世話になることなくきた。傷害保険は、さんざんお世話になって、たぶん通算するなら払った保険料より保険金の方が多いと思う。がん保険はまだお世話になっていないが、がん家系なので入っている。両親ともにガンで死んでいる。当方も、もうそろそろなっても不思議ではない。なれば60万円一時金が出ることになっている。本当は100万だったが60歳を越えてしまい。60万に減額である。
記事を読むと、かけなくてもイイと、いう。高額医療費補助の制度があるから、というが、いざ発症して手術を受け、それなりに入院すればそれなりのお金が必要となる。その分、貯金しておけばいいとはいうものの、長きにわたって保険料を払っていると、辞めるのはモッタイない気がする。そういう心理のために大損をすることがあるという。そういう心理を指す名称がちゃんとあったと思う。重々承知しているつもりだが、なんだか気になる。
辞めたとたんに、ガンになったら、それこそ癪である。傷害保険も、やめようと思ったことが一度あって、保険会社に電話をしたら、もう同じ条件では受け付けデキナイと言われ、「まあ、いいか」とそのままにすることにしたら、その後すぐにケガをした。雨の路上ですべって、腰を痛め、ずっと通院して極度額まで通院費をもらった。そんなことがあると、辞めるのもはばかられる。
ということで、どうしよう、である。
今日は以下の本に目を通す。
レビューを投稿。
タイトルは「もしや自分のルーツかもしれない」。
笑ってやってください、の世界である。
古代豪族 大神氏 ――ヤマト王権と三輪山祭祀 (ちくま新書 1703)
- 作者: 鈴木 正信
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2023/01/07
- メディア: 新書
以下の記事を読む。
「がん保険には入らなくていい」ステージ3の食道がんになった経済評論家が断言する理由
https://gendai.media/articles/105874
なにかあった時に、迷惑をかけるようなことになってはいけないということで、若い頃から保険をかけてきた。みんなかけ捨てである。比較的健康なので医療保険はほとんどお世話になることなくきた。傷害保険は、さんざんお世話になって、たぶん通算するなら払った保険料より保険金の方が多いと思う。がん保険はまだお世話になっていないが、がん家系なので入っている。両親ともにガンで死んでいる。当方も、もうそろそろなっても不思議ではない。なれば60万円一時金が出ることになっている。本当は100万だったが60歳を越えてしまい。60万に減額である。
記事を読むと、かけなくてもイイと、いう。高額医療費補助の制度があるから、というが、いざ発症して手術を受け、それなりに入院すればそれなりのお金が必要となる。その分、貯金しておけばいいとはいうものの、長きにわたって保険料を払っていると、辞めるのはモッタイない気がする。そういう心理のために大損をすることがあるという。そういう心理を指す名称がちゃんとあったと思う。重々承知しているつもりだが、なんだか気になる。
辞めたとたんに、ガンになったら、それこそ癪である。傷害保険も、やめようと思ったことが一度あって、保険会社に電話をしたら、もう同じ条件では受け付けデキナイと言われ、「まあ、いいか」とそのままにすることにしたら、その後すぐにケガをした。雨の路上ですべって、腰を痛め、ずっと通院して極度額まで通院費をもらった。そんなことがあると、辞めるのもはばかられる。
ということで、どうしよう、である。
人生100年時代! ライフプランに役立つ 医療保険の基礎知識
- 作者: 寺井昭仁
- 出版社/メーカー:
- 発売日: 2020/09/01
- メディア: Kindle版