1962米映画「アラバマ物語」を見る [ドラマ]
たいへん有名な映画だ。
Wikipediaによると「映画は1962年12月25日に公開され、大ヒットを記録した。同年度のアカデミー賞では作品賞を含む8部門の候補となり、そのうち主演男優賞、脚色賞、美術賞(白黒部門)の3部門で受賞した」とある。
しかし当方は、これまで見ることなく過ごしてきた。昨日更新のカポーティとの関係で思いだし見ることにした。
この映画にでているディル少年のモデルはカポーティという。原作者のハーパー・リーとカポーティのことをある文学事典ではいとこ同士であるように記していたが、事実はそうではなく、幼馴染であったようだ。『冷血』取材時にリーが同行して援助し、カポーティは『冷血』をリーに献呈しているという。たいへん親しかったのはまちがいない。
人種差別のひどい時代の話である。グレゴリー・ペックは妻を亡くした二児の父親であり弁護士役。黒人の冤罪を晴らそうとするストーリー展開で、そうした面も見るに値するが、信頼できる父親のモデルとして見ることができる。自分の子どもをはじめ他者に接する仕方に思いやりや敬意があらわれて素晴らしい。当方が見た映画のなかで、この父親ほど父親らしい父親はなかったように思う。