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体(カラダ)のカラは、もみ殻の「殻」 [本・書評]

体(カラダ)のカラは「殻」から来ていると聞く。もみ殻のカラである。

年齢とともに知識を得て、いくらか頭が良くなったような気がしているが、事実そのとおりであるとしても、みんな貰ったものである。殻(カラ)のなかに知識を入れさせてもらっただけだ。

そういう意味もあって当方のハンドルネームを「環虚洞」としている。所詮空っぽの洞窟みたようなものだよということである。偉そうなことをたとえ書いたとしても、所詮みんな貰い物、頂き物、なにも偉くなどありません。

『ストーリーが世界を滅ぼす―物語があなたの脳を操作する』という本を読んでいる。そこにオモシロイことが書いてある。以下に引用してみる。

(以下、引用)

こう考えてほしい。私たちは自分の頭の中に入っている情報を、ほぼ一つも自分で発見していない。私たちの知識は圧倒的に、他人から聞いた、大部分は怪しげな情報に基づいている。つまり人々が「間違った」信念を持っているのはたいてい、間違った典拠を信用しているからだ。したがって信念が真実であるかどうかの判断を、信念の持ち主に対する自分の道徳的判断とは切り離すように心掛けるべきだ。悪い信念を持つ人々は悪い人々だと私たちは当然のように結論づける。しかしこの結論はまったく不合理な結論である。概して「悪い人々」とは単に、間違ったストーリーテラーに遭遇し、その人物を信じてしまった不運な人々なのだ。

このような考え方は、単純化して安心させてくれるフィクションを私たちから剥ぎ取り、道徳家ぶる気持ちよさを奪う。しかしそのかわり、もっといいものを残してくれる。人間の行動に対するもっと愛ある目と、互いにわかり合えるチャンスだ。「彼ら」のーあなたにとっての「彼ら」が誰であれー世界観の物語があなたの物語とは噛み合わず気に障ったとしたら、彼らはかわいそうな人なのかもしれない、場合によっては恐れるべき相手なのかもしれないが、軽蔑の対象ではないと理解しよう。あなたがそうすれば、「彼ら」があなたに対して同じ敬意を払ってくれる可能性は高い。

(第6章 「現実」対「虚構」p219)


ストーリーが世界を滅ぼす―物語があなたの脳を操作する

ストーリーが世界を滅ぼす―物語があなたの脳を操作する

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2022/07/29
  • メディア: Kindle版




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