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成瀬巳喜男監督映画『俺もお前も』1946年 を見る [ドラマ]

俺もお前も
https://www.youtube.com/watch?v=wqt9trebmus&t=163s

『俺もお前も』は成瀬巳喜男監督による映画。1946年6月13日公開だという。終戦(敗戦)後、10カ月である。

吉本の人気漫才師横山エンタツ・花菱アチャコが主演。ふたりの漫才をそのまま映画にしたような内容だ。とはいえ、時代を色濃く反映している。

二人は会社の同僚。社長に重宝がられ、宴会で余興をやらされる。女の衣装を着て踊ったり(する・させられる)のを家族は喜ばない。社長は、いろいろ彼らに対して横暴な要求もする。

アチャコの息子は学生の劇団に所属している。近く上演するための練習がなされ「メーデー歌」が歌われる。

息子が家でセリフの練習をする。

息子 「諸君、会社は俺たちの要求を不当だと言うのだ。戦争中俺たちは倒れるまで働かされた。会社はそれによって莫大な利益を得ていた。それが、どうだ。今日のような不幸な俺たちの最低の要求すら容れようとしないのだ」

そして、以下のようなやり取りがある。

父親 おまえそんな芝居をしてダイジョウブかいな。

息子 ダイジョウブって

父親 警察とかでやかましくないか。

息子 それはお父さん、むかしですよ。

父親 お父さんなんかもう長いことお世話になった社長さんに今さらそんなこと言えんよってな

ところが、映画のラストでは、「お世話になった社長さんに そんなこと言えん」と言っていた余興係2名が、同僚社員を代表するカタチで社長に要求をつきつける。

当該映画の公開年の出来事をウィキペディアから拾っていくと・・・
https://ja.wikipedia.org/wiki/1946%E5%B9%B4
1月1日
詔書(いわゆる昭和天皇の人間宣言) : 濁点・句読点が付された初めての詔書

1月19日
マッカーサー元帥が極東国際軍事裁判所の設置を命令
NHK「のど自慢素人音楽会」(後のNHKのど自慢)放送開始

1月28日 - GHQ: 映画検閲を指令 (SCAPIN-658, Motion picture censorship)

5月1日
メーデー復活(第17回、11年ぶり)

5月23日 - 映画「はたちの青春」(主演幾野道子)封切: 最初の接吻映画(GHQの指示)として話題になる

・・・と、ある。

上記のような流れから推し量ると、映画「はたちの青春」の接吻シーンと同じく、当該映画もGHQの検閲と指示を受けて、日本人を変えるための思想教育のような役目を負わされた可能性がある。

実際のところ、どうか知らないが、あっても不思議ではないだろう。

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