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宮沢賢治の音楽 [アート・美術関連]

宮沢賢治の音楽をめぐるラジオ番組があった。それをMDに録音しておいた。録音したのだが、きちんと記録をつけておかなかったものだから、どのMDに収録してあったのかわからなくなっていた。

それが、出て来た。「ハラスのいた日々」の中野孝次先生が良寛、徒然草などを話す番組を収録したMDに入っていた。宮沢賢治作曲の「星めぐりの歌 」などを取り上げ、その物語作品と音楽について、ゲストに招かれた林光、藤原真理、五大路子らが語るというものだ。ところどころ、賢治作品の朗読が入り、その中には、実弟:宮澤清六のもある。さらに、そこには『風の又三郎』についての貴重な話もある。有名な冒頭 「どっどどどどう、どどうどどどう」の賢治自身の朗読を聞いた方の話もでてくる。

ちなみに、林 光は、賢治の『セロ弾きのゴーシュ』をオペラにしている。最近亡くなった宇野 功芳が、『交響曲の名曲・名盤』(講談社現代新書)に、日本人作曲家として林だけをとりあげていた。

宮沢賢治(林光:編曲)星めぐりの歌
MIYAZAWA Kenji: Song of the Circling Stars (arr. HAYASHI Hikaru)
https://www.youtube.com/watch?v=KqRRN9aIxHI

食事をしながら、その番組を聞いた。あらためて、賢治の感性のゆたかさに思いをいたした。共感覚の持ち主であったのはまちがいない。ランボーもそうであったと聞くが、音を聞くと視覚イメージが湧くというタイプであったはずだ。以前、賢治の絵画を見て、これはフツウではないと思ったことがある。身体意識もフツウでなかったように思う。いわゆる、ドッペルゲンゲルや幽体離脱と称される体験もしているのではないかと感じる。もしかすると、意識して自在にそうできたかもしれない。それは、単に他者への感情移入や対象への自己投入をしているうちに、相手になってしまったり、対象に置き換わってしまうという体験だったかもしれない。以上は、賢治作品から受ける、ただの印象にすぎないのだが、そのように感じるのである。それは、石牟礼道子の感覚ともつながるように思う。

http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2012-03-24
石牟礼道子「苦海浄土」:水俣の海は福島につながる 

所信表明と「国柱会」と宮沢賢治
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2006-09-30

個の確立と「神秘的融即」
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2007-04-29


林光:追悼コンサート「夢へ・・・・・・」

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  • アーティスト: 林光
  • 出版社/メーカー: フォンテック
  • 発売日: 2013/05/29
  • メディア: CD



林光: オペラ「セロ弾きのゴーシュ」

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 1995/07/21
  • メディア: CD



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