「渇(かつ)えさん」がゆく [ニュース・世相]
毎日新聞(7/10)社会面に鳥取城址のマスコットキャラクター「渇(かつ)えさん」のことが報じられていた。
イラストも、でている。ゆるキャラブームの昨今には珍しく、可愛くない。だいいち、手にしているのはカエルである。カエルは「かつ江」さんのペットではなく、これから食糧となる運命にあるらしい。
そもそも「かつ江さん」は、鳥取市教育委員会が公募したなかから選ばれたモノだという。羽柴秀吉の鳥取城兵糧攻め(1581年)「鳥取の渇え殺し」に巻き込まれた民衆をイメージしたものだという。
7/7午後,市のホームページに掲載・公開されると9日までに63000件以上のアクセスがあり、「不快だ」などの批判の声も寄せられ、市教育委員会は、即日、公開を中止したのだという。
記事には「不快」の中身が詳述されていない。自分の先祖が飢えのためにカエルを食ってしのいだと思われるのがイヤなのだろうか・・・。記事のタイトルには、「渇えさん」やめて とアル。
ピクシブ百科事典による「鳥取の飢え殺し(とっとりのかつえごろし)」の項によれば、「日本史上に於いて人肉を食したという記録は殆ど見られないが、その例外中の例外がこの第二次鳥取城攻めであり、日夜問わず撃ちかけられる鉄砲と鳥取城へと間断なく行われる威力偵察で鳥取城内はほとほと疲れ果て、飢餓に苦しみ助けを請う城兵は鉄砲で打ち倒され、その死体の人肉が陣中で奪い合いになるという餓鬼地獄の如き苛烈を極めた兵糧攻め・・」とアル。当方は、「渇えさん」のおかげで、貴重な歴史的事実を知った。
「日本史上に於いて人肉を食したという記録は殆ど見られないが、その例外中の例外」の記録経験をモツ鳥取城の歴史を広く周知せしめるうえで、市教委が選んだ「渇えさん」は、たいへんフサワシイ選択であるように当方は思う。
そもそも、いくさ、戦争というものは、そういうものであろう。土地を収奪され、悲鳴があがり、刺し貫かれ、血が流れ・・我々の祖先はみな、そういう事実を多少なりとも見聞き、また経験して生きてきたのである。
、
話は変わるが・・
最近、雨の夜、小学校の校庭からウォーンとうなるような音が聞こえ、ナニゴトカ?と池をのぞいてみたら、牛ガエル、食用ガエルであった。
食用ガエルのオタマジャクシは子どもの頃に見たことがある。スプーン(小さじ)ほどのアタマと尻尾とで5、6センチはあったと思う。それでも、半世紀を生きた最近まで、オトナになった牛ガエルは見たことがなかった。
大きい。池の石のうえに堂々と鎮座している姿は、大人のゲンコツよりはるかに大きい。
さっそくネットで牛ガエルを調べたら、沼の牛ガエルを釣って、木に打ち当てて卒倒させ、血抜きをし、その場でさばいて、湯引きして、酢味噌で食べるところまでを動画投稿しているのを見つけた。
【自然を食べよう!】絶品!ウシガエルの洗い編 1/2
http://www.youtube.com/watch?v=vUEqroThXPc
それを見た晩、ガールフレンド(女性80代)にカエルを食べた経験があるか尋ねると、ふたりとも、食べたという。ただ、牛ガエルではなく、アカガエルであるという。戦争中の食糧難の時期のこととして、アタリマエのような顔をして答えてくれた。
「でも小さくて、あんまり食べるところがないのよね」と。
カエルたちには、大きな災いであったにちがいないが、「渇えさん」は、人間の食生活の幅を広げるうえで大きく貢献してきたのかもしれない。
ピクシブ百科事典による「鳥取の飢え殺し(とっとりのかつえごろし)」の項
http://dic.pixiv.net/a/%E9%B3%A5%E5%8F%96%E3%81%AE%E9%A3%A2%E3%81%88%E6%AE%BA%E3%81%97
イラストも、でている。ゆるキャラブームの昨今には珍しく、可愛くない。だいいち、手にしているのはカエルである。カエルは「かつ江」さんのペットではなく、これから食糧となる運命にあるらしい。
そもそも「かつ江さん」は、鳥取市教育委員会が公募したなかから選ばれたモノだという。羽柴秀吉の鳥取城兵糧攻め(1581年)「鳥取の渇え殺し」に巻き込まれた民衆をイメージしたものだという。
7/7午後,市のホームページに掲載・公開されると9日までに63000件以上のアクセスがあり、「不快だ」などの批判の声も寄せられ、市教育委員会は、即日、公開を中止したのだという。
記事には「不快」の中身が詳述されていない。自分の先祖が飢えのためにカエルを食ってしのいだと思われるのがイヤなのだろうか・・・。記事のタイトルには、「渇えさん」やめて とアル。
ピクシブ百科事典による「鳥取の飢え殺し(とっとりのかつえごろし)」の項によれば、「日本史上に於いて人肉を食したという記録は殆ど見られないが、その例外中の例外がこの第二次鳥取城攻めであり、日夜問わず撃ちかけられる鉄砲と鳥取城へと間断なく行われる威力偵察で鳥取城内はほとほと疲れ果て、飢餓に苦しみ助けを請う城兵は鉄砲で打ち倒され、その死体の人肉が陣中で奪い合いになるという餓鬼地獄の如き苛烈を極めた兵糧攻め・・」とアル。当方は、「渇えさん」のおかげで、貴重な歴史的事実を知った。
「日本史上に於いて人肉を食したという記録は殆ど見られないが、その例外中の例外」の記録経験をモツ鳥取城の歴史を広く周知せしめるうえで、市教委が選んだ「渇えさん」は、たいへんフサワシイ選択であるように当方は思う。
そもそも、いくさ、戦争というものは、そういうものであろう。土地を収奪され、悲鳴があがり、刺し貫かれ、血が流れ・・我々の祖先はみな、そういう事実を多少なりとも見聞き、また経験して生きてきたのである。
、
話は変わるが・・
最近、雨の夜、小学校の校庭からウォーンとうなるような音が聞こえ、ナニゴトカ?と池をのぞいてみたら、牛ガエル、食用ガエルであった。
食用ガエルのオタマジャクシは子どもの頃に見たことがある。スプーン(小さじ)ほどのアタマと尻尾とで5、6センチはあったと思う。それでも、半世紀を生きた最近まで、オトナになった牛ガエルは見たことがなかった。
大きい。池の石のうえに堂々と鎮座している姿は、大人のゲンコツよりはるかに大きい。
さっそくネットで牛ガエルを調べたら、沼の牛ガエルを釣って、木に打ち当てて卒倒させ、血抜きをし、その場でさばいて、湯引きして、酢味噌で食べるところまでを動画投稿しているのを見つけた。
【自然を食べよう!】絶品!ウシガエルの洗い編 1/2
http://www.youtube.com/watch?v=vUEqroThXPc
それを見た晩、ガールフレンド(女性80代)にカエルを食べた経験があるか尋ねると、ふたりとも、食べたという。ただ、牛ガエルではなく、アカガエルであるという。戦争中の食糧難の時期のこととして、アタリマエのような顔をして答えてくれた。
「でも小さくて、あんまり食べるところがないのよね」と。
カエルたちには、大きな災いであったにちがいないが、「渇えさん」は、人間の食生活の幅を広げるうえで大きく貢献してきたのかもしれない。
ときめくカエル図鑑 (Book for Discovery)
- 作者: 高山ビッキ
- 出版社/メーカー: 山と渓谷社
- 発売日: 2013/06/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
ピクシブ百科事典による「鳥取の飢え殺し(とっとりのかつえごろし)」の項
http://dic.pixiv.net/a/%E9%B3%A5%E5%8F%96%E3%81%AE%E9%A3%A2%E3%81%88%E6%AE%BA%E3%81%97