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2011米映画「赤ずきん」を見る [ドラマ]


赤ずきん [DVD]

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  • 発売日: 2012/04/25
  • メディア: DVD



Amazon プライムビデオで「赤ずきん」を見た。

オオカミ(人間)の話である。時代は中世。森に隣接するちいさな村が舞台。森は人の領域よりはるかに広大で、秘密も多い。人に恩恵を施すとともに危害を加えもする。食料を提供するが人間を捕食するオオカミもいる。

「赤ずきん」とタイトルされているが、中心となるのはオオカミ(人間)。オオカミ人間に噛まれた人間はオオカミ人間になる。人々に危害を加える存在となる。

オオカミ人間は満月の夜、オオカミに変身し、村を襲う。人々はブタの生け贄を差し出し、危害を免れようとする。しかし、赤ずきんの姉が殺される。村人たちは、自分たちのうちの誰かがオオカミ人間にちがいないと互いを疑うようになる。魔女や人狼退治で有名な人物が村に呼ばれる。赤ずきんも魔女扱いされる。その恋人も疑われる。村はオオカミ人間に翻弄される。

魔女狩りの行われた時代を「赤ずきん」をめぐる話として再現したドラマといえそうだ。猜疑心渦巻く人間のなかに住むことの息苦しさが描かれる。息苦しいだけでなく、そのために殺されもする。

そのようであれば、村を離れて危険な森で一人で暮らした方がいい・・。そのように考えると、人とその住むコミュニティーの話と解釈することもできそうである。

以下、Wikipedia「狼男」の項目から引用。人間はバカげたことを信じバカな行動をする存在であることが分かる。「中世の人々はバカな行動をしたが、現代に住むわれわれは別格・・」などとは言えない。要注意である。

ヨーロッパでは世俗のあいだで古くから変身譚が信じられていたが、中世の初期までのキリスト教では、神が関与しなくても変身が起こることを信じる者は不信心の徒である、として、公会議などで変身という概念そのものを公式に否定している[4]。しかし、中世後期に異端が問題になるにつれ、異端者と人狼が関連付けられて考えられるようになった[4]。 神学者たちは、獣人化現象を悪魔の仕業であるとして強く恐れた。特にオオカミは中世の神学においては、その容姿から悪魔の化身であると解釈された。//中世のキリスト教圏では、その権威に逆らったとして、「狼人間」の立場に追い込まれた人々がいた。その傾向は魔女審判が盛んになった14世紀から17世紀にかけて拍車がかかった。こういった者たちも、狼人間の原型と考えられる。// 1520年代から1630年代にかけてフランスだけで3万件の狼男関係とされた事件が報告され、ドイツやイギリスでも同様の事件の発生が記録されている。また、魔女にはオオカミに変身できる能力があると信じられるようになった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%BC%E7%94%B7

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