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高齢者「親しい友人なし」3割 4カ国調査で日本が最大 [ニュース・社会]

今朝(6/12)の『朝日新聞』に《60歳以上の3人に1人「親しい友人がいない」》と題する記事が出ていた。

ネット検索したら、同様の記事が (KYODO通信 5/12(水) 8:40配信)『ヤフーニュース』にも出ていた。

『ヤフーニュース』のタイトルは《高齢者「親しい友人なし」3割 4カ国調査で日本が最大》。
https://news.yahoo.co.jp/articles/44eb614a8855685466cc990f0661c873c5ab8701


「親しい友人」とは記事内容から「家族以外で相談や世話をしたり、されたりする」関係にある人のことを指している。

その比率だけをみると、日本はさびしい社会のように考えることもできる。しかし、当方は孤独に対する耐性が欧米より強いからではないかと思う。言い換えれば、他者に対して依存的でないということである。それら3割の人が「相談をしたり、世話をしたり、されたりする」関係にないことに、孤独感を覚えているかというと、そんなことは無いと思う。せいせいさっぱり生きている人の方が多数であるように感じる。ある意味、ほんとうに自律的に生きることができるオトナが多数いることの証明ではないかとさえ思う。

あるいは、逆に、日本の社会が孤独をうけいれやすくしていることもあるかもしれない。先に「孤独に対する耐性」などと書いたが、欧米人の感じる孤独と日本人の感じる孤独とでは、感じ方がたいへんチガウという。そのことを、河合隼雄の本で読んだ記憶がある。個の確立した欧米社会において感じる孤独は、たいへん厳しいものがあるという。対して、日本は言語からいっても、他者を他者としてきっぱり切り離す社会ではない。まったく見ず知らずの人物に、ただ年齢がちかいというだけの理由で「おとうさん」「おかあさん」と呼びかけたりする。そういう、日本社会のなかでは、孤立していたとしても、孤独感を覚えないで済む。

個人としてオトナが多いからか、社会自体が孤独を受け入れやすくしているか、その他の理由からか知らないが、「親しい友人がいない」高齢者が、全体の3割を占めているのは統計上の事実である。

「高齢者の孤独防止対策が急務」ということだが、どんな対策がなされていくのだろう。

と、ここまで、書いて思い出した。当方も、高齢者ではないか・・・

幸いにして、孤独感は全くない。


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高齢者「親しい友人なし」3割 4カ国調査で日本が最大
KYODO 5/12(水) 8:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/44eb614a8855685466cc990f0661c873c5ab8701
日本、米国、ドイツ、スウェーデンの高齢者を対象に実施した内閣府の国際比較調査で、日本の高齢者は約3割が親しい友人がいないと回答し、4カ国の中で割合が最大だったことが12日、分かった。近所付き合いの希薄さも目立っており、高齢者の孤独防止対策が急務となっている。

昨年12月~今年1月、4カ国の60歳以上に調査。約5千人が回答し、うち日本人は1367人。

家族以外で相談や世話をしたり、されたりする親しい友人がいるかを尋ねたところ、日本は31.3%が「同性、異性のいずれもいない」を選んだ。他は米国14.2%、ドイツ13.5%、スウェーデン9.9%。

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