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きょうもいっぱい汗をかきそうだ

暑くなる日は、朝からそのような予感がある。ななめに入りこむ日差しを見ると、きょうも覚悟しないといけないと思う。

朝は、比較的すずしい。「涼しいうちに勉強したら」と母からよく言われた。しかし、従った記憶がない。覚えているのは、昼の暑いさなか、扇風機をガンガン回して勉強していたことだ。本人は、気にもとめていなかったが、周囲には、「涼しいうちにやればイイのにねえ、バカだねえ」と思わせていたのだろう。

高校時代、英語リーダーの宿題を消化するのに、河村重治郎編『カレッジクラウン英和辞典』を利用した。B5版ノートくらいの辞書で、厚さが7-8センチあった。高校入学と同時に買ってもらった。それとにらめっこしながら、横に扇風機を置いて、夏休みにフーハーやっていたのを記憶する。

(以下の書籍は、その「新装版」「縮刷版」。いずれにしろ中古でしか入手できない。)

カレッジクラウン英和辞典

カレッジクラウン英和辞典

  • 出版社/メーカー: 三省堂
  • 発売日: 1986/10/15
  • メディア: 単行本



同級の多くは研究社『新英和中辞典』を利用していた。受験にイイのだと言っていた。今では記載されているのが当たり前だが、それには動詞型(S+V+Oといった型)が明示されていて、どのように利用すべき動詞かが分かりやすくなっていた。ところが『カレッジクラウン英和辞典』には、そういう親切な説明はない。他動詞、自動詞の区別があるくらいで、ただ例文がフルセンテンスで列挙されているだけである。当時はまだ、辞書といえば、適当な訳語をみつけるための本という程度の理解しかなかったので、偉そうなことは言えないのだが、それでも同級の連中より苦労したのは確かだ。数多くの例文を見るなかで、その中に埋もれている動詞の位置や他の単語との関係を見ながら考えるわけだが、そうこうする中で、動詞型を自得するよう助けられたように思う。

(「新英和」は今も出版されている。以下は、最新版。友人らが利用していたのは「第4版」)

新英和中辞典 [第7版] 並装

新英和中辞典 [第7版] 並装

  • 出版社/メーカー: 研究社
  • 発売日: 2003/04/05
  • メディア: ペーパーバック



高校は当時まだ珍しかった私立の中高一貫校で、受験の意識がつよかったからか、多くが「虎の巻」を利用していた。そういうものがあるのを当方は高校に入ってはじめて知った。しかし、教科書ガイドのたぐいを利用したことはない。要するに、当方は要領のわるい学生であった。

汗をかかなくていいときに汗をかき、汗をかかなくていいことに汗をかき、ムダな汗をいっぱい流してきた感がある。要領のイイ連中から見ればバカ丸出しである。けれど、そうしてカタチづくられてきたのが、今ある自分なんだろうなと思う。

で、あれば、なんであれ、ヨシとするしかない。


1:「寄り道」のすすめ(現役東大生安川佳美)
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2012-03-19

3:「寄り道」のすすめ(灘高伝説の百歳教師橋本武)
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2012-03-19-2


英語名人河村重治郎 (三省堂選書)

英語名人河村重治郎 (三省堂選書)

  • 作者: 田島伸悟
  • 出版社/メーカー: 三省堂
  • 発売日: 1983/04/01
  • メディア: 単行本




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