SSブログ

白鳳と蓮舫 どっちが強い [言葉*ことば*コトバ]

ばかなタイトルをつけたが、どちらも話題の人である。お許しを願いたい。

1048勝を達成して、両手を挙げて観客の歓声に応える白鳳の写真がスポーツ新聞をはじめ大きく出ている。パッと見て、「日本人じゃないな」と思う。「これじゃ相撲レスラーだよな」と思う。

悪気はない。ずっと相撲の世界を見てきた(姿態からなにもかも日本人ソノモノの)当方が、そう感じるまでのこと。

白鳳は、よく日本文化を勉強しているという。最近、『名刀に挑む』という本には、作刀家である著者の鍛冶場に白鳳が足を運んで大槌を振ったことが示されていた。さらに、その本に、「刀を鑑賞する作法なども熱心に学ばれています」とあるし、「白鳳関は、日本人以上に日本の文化を大切にしようと考えておられるようにお見受けしました」ともある。


名刀に挑む 日本刀を知れば日本の美がわかる (PHP新書)

名刀に挑む 日本刀を知れば日本の美がわかる (PHP新書)

  • 作者: 松田 次泰
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2017/05/16
  • メディア: 新書



最近の白鳳のインタビューからも、日本語がだいぶ上手になっているのが分かる。日本語に堪能になると(つまりは、日本文化への理解も深まると)、顔立ちも日本人そのものになってくる。顔の表情など感情表現も日本人らしくなる。

モンゴル人も日本人も同じく「モンゴロイド」である。そもそも顔立ちが日本人にちかい白鳳であるから、もう十分日本人として通用しそうだが、それでも、やはり、何かの折には、直感的に、チガウと感じてしまう。それが、両手を挙げての歓声に応えた様子だ。

もっとも、これは、「現代」に乗り遅れて、スマホどころか携帯も持たずタブレットも所持しない古い日本人の反応であって、最近の純日本人・相撲取りたちも、同じ場面であれば、白鳳同様に、両手を挙げて声援に応えるだろうようにも思う。

たぶん、相撲取りのロールモデルとして、勝っても負けても態度表情が変わらなかったという双葉山が当方のアタマに想定されてあることによる反応なのだろう。故・春日野理事長が、双葉山が70連勝を逸したのちの態度がそれまでと全く変わらないので驚いたと語っていた(と思う)が、その姿を理想の日本人、あるべき相撲取りの姿として思い見ているのだろう。たぶん、それは時代錯誤である。白鳳が、ヘンなのではなく、当方がヘンなのだと思う。それでも、日本文化の担い手として相撲界を考えるなら、古い姿を守る姿勢を保持して欲しく思いもする・・・。

70周年特別企画シリーズ 相撲(1) 大横綱・双葉山 2016年 07 月号 [雑誌]: 相撲 増刊

70周年特別企画シリーズ 相撲(1) 大横綱・双葉山 2016年 07 月号 [雑誌]: 相撲 増刊

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ベースボール・マガジン社
  • 発売日: 2016/07/14
  • メディア: 雑誌


白鳳にくらべると、民進党代表の蓮舫の方が、日本語が上手だ。そうでなければ、代表などつとまらない。今、国籍が二重だったとか、日本人であることを証明しろとか騒がれている。当方からすれば、日本人であるより、女であることを証明しろと騒がれないほうが不思議なくらいだ。

(最後の一文は、フェミニストをはじめいろいろの方面から問題視されそうだが、レトリックのひとつであると了解してほしい。それくらい、日本人かどうかなどで「お騒ぎあるな」ということだ)。

蓮舫女史の、政治的見解や人格についてはいろいろ意見があるだろうが、日本語に堪能であることは誰にも否定できないにちがいない。表情も日本人である。外国人(台湾?)の面影がどこにあるだろう?。日本人らしくないところがあるとすれば、名前くらいだろう。

そして、その発言は日本の国益を願ってのことであるに違いない。であれば、仮にその発言がズレているとしても、敬意をもって聞くに値するのではないか。日本のためを標榜しながら国賊的行為に及ぶ、国籍上の純日本人もいるのであるから、なおさらである。


平安時代、京に住まう人の3割は、外国人が占めていたと(たしか、司馬遼太郎「空海の風景」に)あった。外国の文化摂取に忙しくあった当時の日本にとって外国人は貴重な人的資源だった。その人たちが、日本を豊かにし、そのまま日本に定住して、混血して今日に至っているのではないだろうか。当方はむかし、たまたま知り合った人に、(その人は国粋主義者で、いざ事があれば木刀を持って皇居守護に向かうと言っていた)、「お前は紛れもない大和民族の顔をしている」と言われたことがあるが、DNAを調べるなら、いろんな人種のものが混じっているにちがいない。(そもそも、『聖書』の教えからいけば、人類はみな共通の祖先であるアダムとエバに行き着く)。

別に、蓮舫女史のファンでもなければ、民進党を支持するわけでもない。ただ、蓮舫女史をふくめ、多様性を受け入れられない社会では困るよなという思いである。そして同時に、日本の文化“も”守っていきたいよなという思いである。

東京都小笠原村に住む外国人の血をひく人たち
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2006-09-23

モンゴロイド
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%89


空海の風景〈上〉 (中公文庫)

空海の風景〈上〉 (中公文庫)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1994/03/10
  • メディア: 文庫



トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

トラックバック 0