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「未来のグローバル人材」(亀山郁夫名古屋外大学長記す) [ニュース・教育]

「日経新聞(4・13・p16)」に、

亀山郁夫名古屋外大学長が、「未来のグローバル人材」と題して寄稿している。

記事リード部には、「グローバル化の進展で英語が事実上の世界共通語化している中で、名古屋外国語大学の亀山郁夫学長は、英語に加えて、もう一つの外国語習得が必要だと指摘する」とあり・・、

見出しには〈「英語+1」外国語習得を〉〈問われる意思疎通力〉〈複眼思考養う〉と、ある。


記事そのものは、亀山学長が、この4月の入学式にあたり、変遷する世界を予測しつつ学生ら語った式辞についてふれながら、名古屋外大の取り組みについて記すもの。

昨日更新した雑誌「ふらんす」発行の意味ともクロスしてくる部分を以下に引用してみる。

創刊90年、語学雑誌として最も古い
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21

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英語以外の外国語を学ぶ意味については、もう一つ、別の視点からの考察も必要だ。すでに成熟国の段階に入った日本の将来にとって、イノベーティブ人材の育成とは別に、新たなグローバル人材モデルの構築が不可欠である。目ざすべきは、世界の企業人からレスペクトされる成熟した企業人だ。そしてその根幹に据えられるべき理念とは、多文化共生の理想である。まさに他者を受け入れる寛容さを育てなくてはならない。


外国語を学ぶことは、異なる他者との不断の対話を意味する。外国語を通して、言語や文化的背景を異にする人々の思考様式を学び、彼らのアイデンティティーを受け入れ、同化しようと心がける。まさしくその努力のなかに、大学教育が本来培うべき批判的思考と他者への共感力の源が潜んでいる。未来のビジネスは、そうした健全な精神の持ち主同士のフェアプレー精神で戦われるべきであろう。

こうした状況をにらみながら、私学がなしうる「外国学」を模索した結果、名古屋外大は「世界教養」(ワールドリベラルアーツ)の理念にたどりついた。私なりに考える「21世紀型外国学」のモデルである。

英語という絶対的なファクターを基盤に置きつつ、世界の多文化性、多言語性に立脚した教養とでも呼べばよい。

(以下省略)

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名古屋外国語大学 公式ホームページ
http://www.nufs.ac.jp/

世界教養学科とは
http://www.nagoyagaidai.com/gakubu/sflanguages/index_07.html


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