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ふたたび「白鵬」のこと(「日経新聞」記事から) [スポーツなぞ]

当該ブログ3/25の更新で、白鵬について記したが、さらにスポーツトレーナー内藤堅志氏のインタビュー部分を引用してみる。

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*著書「白鵬のメンタル」では、「最初から心が強かったわけではない」と指摘しています。

「大関とりや綱とりに挑んでいたころは『眠れない』『心臓が痛い』とよく口にしていた。負けた翌日には必ず『腰が痛い』などと言う。不安や恐怖を人並み以上に感じており、当然、悩みも数多く抱えている」

「弱音や悩みを周囲に素直に打ち明けられるのが白鵬の強みだ。数々の試練や重圧を人からの助言を真摯に聞くことで乗り越えてきた。『人の話には絶対にヒントがある』と考えている。優れているのは周囲の助言を生かしながら目の前の現実に対処する力だ」

*どんな助言を生かしてきたでしょうか。

「横綱に昇進した直後に故・大鵬親方から『横綱は負けたら即、引退。横綱になった時から引き際を常に考えていた』と聞き、地位の重みを再認識した。綱の重責をまっとうする覚悟が固まったという。大鵬親方に薫陶を受けたことが、大横綱になる出発点となったはずだ」

「交流のある歌手の松山千春さんに『運という字は軍が走ると書く。だから、戦わないと運はこない』と聞き、運を引き寄せるには入念な準備が大切と改めて感じた。人の話を自分の肥やしにしている」

*内藤さんの話にも耳を傾けていますね。

「アスリートのけがの原因は準備不足にあるという海外の論文を白鵬に紹介したことがある。疲れているときや忙しいときは準備運動を省いてしまいがちだが、それがけがにつながる。『どんなときでも準備運動の時間だけは必ず確保するように』と言っている。だから、横綱は入念な準備運動だけは欠かさず、けがが少ない」

*昔の大横綱などからも学ぼうとしていますね。

「双葉山に興味を持ったのは、後援者から『君は双葉山に似ている』と言われたのがきっかけ。すぐにDVDをみて『この人、戦う前の顔じゃない』と感じた。勝ちたいとはやる気持ちが顔に全く出ていない。そこに双葉山の強さを感じ取り、その境地に近づこうと考えるようになった」

*優勝回数を重ねるほかに目指しているものはあるのでしょうか。

「2002年に白鵬と初めて会ったときに目標を聞いたら『父を超えること』と言った。この目標は達成されていない。父ムンフバト氏はモンゴル相撲の大横綱であり、息子を大相撲の横綱に育てた。白鵬は力士としては傑出した結果を残したが、まだ親や指導者として横綱を育ててはいない。自分の後継者を育ててこそ、目標を達成できる」

(聞き手は田村修吾)

以上「日経新聞(1/11p27)」からの引用


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