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「政府の言動は目に余る」(81歳主婦の新聞投書から) [政治・雑感なぞ]

毎日新聞の投書欄に、東京国立市の81歳の主婦:谷合さんが投稿している。

「政府の言動は目に余る」と題されている。

タトエも気がきいていて、

胸のすく思いがする。

(以下、引用)

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近ごろの安倍晋三首相の言動を見ると、あまりに傲慢で身勝手で、目に余るものがある。

国会においても、野党のヤジには答弁を中断し自身は閣僚席からヤジを飛ばす。大島理森衆院予算委員長が戒めているのを見て私は、志村けんのバカ殿が、家臣のジイヤに戒められる場面を重ね合わせてしまった。「私の対話のドアは、いつでもオープンである」。聞き飽きたこの言葉は中国や韓国に対して、当方上位の高飛車な言葉に聞こえる。「坊ちゃん総理」の発想だと思う

隣国よりまずは自国、沖縄県知事に今すぐ会ってもらいたい。前知事にはアメ。現知事にはムチ。全てカネで解決しようとする露骨な政府の仕打ちにはあぜんとした。菅官房長官は沖縄の米軍普天間飛行場の辺野古移設問題について「過去のこと」などと発言している。沖縄県民の民意を顧みない政府の行動は、これでも民主主義の国なのかと思うほどだ。この国の現状を危惧してやまない。

(3月2日「みんなの広場」掲載)
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特集ワイド:見過ごせない!安倍首相のヤジ
毎日新聞 2015年02月26日 東京夕刊
(安田浩一、森田実、吉永みち子らのコメント)
http://mainichi.jp/shimen/news/20150226dde012010002000c.html
(「つづく」部分に全文引用)

米沢富美子「私の履歴書」:結婚式で「原爆許すまじ」と斉唱
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2012-06-12

沖縄の“お寒い”話
(コピペ首相:安倍と菅カンボー長官による)
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2014-10-05


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向かうところ敵なしに見える安倍政権。「二度目の総理」ゆえの大胆かつ緻密な政権運営を展開し、菅官房長官とのタッグで官僚・閣僚・マスメディアを巧みにコントロールしている。だがそうした「強さ」は本物なのか。実はバーチャルな気分に支えられた“蜃気楼政治”なのではないか。戦後70年を迎え、安倍政権は本格的に「右」寄りイデオロギー政策に着手する。アベノミクスの行方は?憲法改正の実現性は?次なる総裁候補は?戦後政治史の中に安倍政権を位置づけ、軽やかな語り口でその実像に迫る「御厨講談政治学」、ここに開講!特集ワイド:見過ごせない!安倍首相のヤジ

毎日新聞 2015年02月26日 東京夕刊

国民のリーダーたる首相が国会論戦で「日教組!」などとヤジを飛ばし、しかも事実誤認で、後日訂正と謝罪−−。安倍晋三首相のヤジ問題は西川公也前農相の献金疑惑と辞任騒動の陰に隠れてしまったかのようだが、実は重大かつ深刻な問題なのではないか。識者たちに聞いた。

◇国会に「ネトウヨ」的言論−−安田浩一さん(ジャーナリスト)

安倍首相が「日教組、日教組!」と連呼するのを見て、「ネット右翼(ネトウヨ)」と呼ばれる人たちが好んで使う罵倒の言葉を思わず連想しました。

ネトウヨの人たちやヘイトスピーチに参加する人たちの世界では、特定の相手を敵と認定し、皆で攻撃するための負のキーワードが存在します。それが「反日」「売国奴」「在日」などです。「日教組」もそんなキーワードの一つです。私自身、彼らから関係もないのに「日教組」と言われたことがあります。そう口にするだけで相手の言論を封じ込め、問答無用でおとしめ、自らが優位に立てると、彼らは信じているのです。

 安倍首相は西川前農相の献金問題を追及する民主党議員に対し、唐突に「日教組!」とヤジを放った。それで相手をたじろがすことができると考えたのなら、ネトウヨ的発想に近いものを感じます。

 ある選挙中、首相が秋葉原で演説するのを見たことがあります。日の丸の小旗を持った支持者たちが最も熱狂したのは、首相が日教組とマスコミを批判した時でした。「日教組」と言えば多くの人の共感を得られると思っているのかもしれません。

 今、社会では、相手を敵か味方かに分け、敵と認定すれば皆で寄ってたかってたたく風潮が広まっています。「反日」「売国奴」など、何の議論も対話も成立しないような根拠のない罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせかける風潮もあります。

 今回はそれがとうとう、国会の議論の場にまで持ち込まれてしまった。まして一国の首相の手によって。そのことが最大の問題ではないでしょうか。【聞き手・小国綾子】

◇昔なら内閣が吹っ飛んだ−−森田実さん(政治評論家)

安倍首相の言動に、1953年2月の衆院予算委員会を思い浮かべた。右派社会党の議員の質問に当時の吉田茂首相が小声でつぶやいた「バカヤロー」という言葉を偶然マイクが拾った。懲罰動議が可決され、さらに内閣不信任案の可決に発展、いわゆる「バカヤロー解散」の引き金となった。

 首相の発言はそれほど重いということだが、今回は面と向かって、しかも事実誤認であり、より悪質だ。本来は内閣が倒れるような問題なのに、直後に起きた西川前農相の辞任問題に世間の視線は向いてしまった。

 首相がヤジで言及した日教組の組織率は既に2割台だ。そんな組織への敵がい心に凝り固まっているとすれば、あまりに古い思考と言わざるを得ない。国会で政府を点検するという正当な行為を首相自らが妨害するのを許せば、行き着く先は弾圧だ。

 感情を抑制できず表に出してしまったことも問題だ。むきになる姿勢は国内政治に限らず外交的にもマイナス。それでなくても関係良好とは言えない中国や韓国が、敵がい心が強く感情的な首相の言動を信用するだろうか。

 一方、民主党の対応は残念だ。次の質問者が直ちに取り上げるといった臨機応変さが必要だった。首相への懲罰動議も提出すべきだ。国民と政治を結ぶという議会人としての自覚がもっと欲しい。

 「高慢は常に破滅の一歩手前にあらわれる。高慢になる人はもう勝負に負けている」とはスイスの思想家ヒルティの言葉だ。民主党議員を見下した首相の姿勢が目に付く。だが、それは自ら終えんに近づいているということだ。【聞き手・庄司哲也】

◇マスコミよ、もっと怒れ−−吉永みち子さん(作家)

ちょっと失礼ですが、言わせていただきますよ。あのやりとり、大人じゃない。安倍さん、野党の批判は批判として粛々と受け止めればいいのに、なぜそれができないのでしょうか。批判があってこそ議論が生まれ、物事がより良くなっていくはずなのですが。

歯がゆいのは「首相の品格」の問題に矮小(わいしょう)化されてしまったこと。本当なら、政治とカネの問題をとことん突き詰めるべき場面だったのに。これは民主党もだらしないよ。安倍さんがヤジった時点で「総理、それはどういう意味ですか」と、逆に民主党側の土俵に引きずりこむ好機だったのに、ストレートに怒っちゃった。やり方が稚拙です。

 この問題を大きく報じているのは一部の新聞です。安倍政権の広報紙みたいな新聞は当然として、テレビもあまり取り上げない。私が心配するのはそんな今の日本の空気感です。

 このヤジ騒動、ニュース番組やワイドショーのおいしいネタのはずですよ。民主党政権時代、原発事故を巡る閣僚の失言がありましたが、どこも特集組んで放送していたじゃない。イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)の事件でも、政府対応が正しかったのか検証が必要なのに、それを言うと、なぜか「テロに屈する」などと言い出す。議論のすり替えなのに、みんな黙っている。安倍政権からクレームがくるのが怖いのでしょうか。

 なぜ戦前の日本人は政府・軍部の愚かな暴走を許したのか、不思議でしょうがなかったんです。でも今の日本を見ていて「ああ、そういうことだったのか」と得心します。杞憂(きゆう)に終わればよいのですが。【聞き手・吉井理記】



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