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赤塚不二夫さんのこと [アート・美術関連]

知人が落合の赤塚さん宅を訪問したところ、招じ入れられ談話したハナシをしてくれたことがある。

全く見ず知らずの人間を、訪ねて来たというただそれだけの理由で招き入れてくれたらしい。

さきほど追悼番組でクロガネヒロシさんも赤塚さんのことを「フトコロの深い人」という表現をしていたが、きっとそうなのだろうと思う。


当方は、しばらく前に、NHKの美術関係の番組に出演した際の赤塚さんの言葉が忘れられない。

インタビューアーの山根もとよアナウンサーに、「自分がサイテーと思ってればイイの。ぼくは今でもフジオちゃんでとおってんだよ・・」という話しをしていた。

それがアイデアを生み出す秘訣のように話していたようにも思う。


事務所のアシスタントたちと本当にバカなことをして一緒に楽しんでいたという。

なにかの事情で事務所を空けることはたいへんツライことであったという。

「あとで聞いて、自分がその場にいられなかったことがザンネンで・・」というようなハナシを、アシスタントの方がしていた。


水は低いところへと流れるのダ。(ニャロメ!!)


バカのふりをしいしい(と言ったら、「ふりじゃないよ」とご本人言いそうなココロであるが)バカボンやらこころのボスやらニャロメやらウナギ犬やら生み出したのであろう。

実際、こころのボスは、行きつけのスナックにやってくる中国人が「~のこころあるよ」と言っていたのをオモシロイと思ってキャラクターにしたというハナシも出ていた。




病院にイギリスの美術学校に留学していたむすめさんが見舞う様子も撮影されていた。

見舞いに先立って、偉大な父に宛てた手紙は「てめえのガキはよ・・」で始まっていた。自分が賞を取ったことを報告する手紙だ。

見舞いに訪れたむすめさんは、「チミのむすめはだな・・」と、偉大な父親のアタマを撫でながら話しかけ、受賞した作品を見せていた。赤塚さんは、されるがままにして嬉しそうに作品を眺めていた。


赤塚さんは、人との交流を本当に楽しめた人なのではなかろうかと思う。また、他の人もその交流を本当に楽しめたのではなかろうかと思う。

自分をガードしたり、他の人にガードさせたりして、交流を真に楽しむまでになかなか至らないものだが、赤塚さんは、本当に天然のままの人間で一生を過ごしたのではなかろうか。また、他の人も天然自然のままでいられるようにさせることができたのではなかろうか。

『スポニチ』には「ギャグの神様天国へ」などという見出しが出ていたが、天国へなどではなく、地獄のような現世にこそ留まっていて欲しい人であった。

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「栄光の前には謙遜がある」箴言15:33

「謙遜・・の報いは富と誉れと命である。」箴言22:4
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