「自分らしさとは他人に発掘され、活かしてもらうもの」内田樹 [生き方・人生]
「個性」について内田樹氏がおもしろいことを書いている。西洋と東洋の見方を対照させて、そのちがいから説いていく。アチラの例としてスターウォーズが挙げられている。東洋的な見方としては「呉下の亜蒙」の話がでる。
欧米には「修行」という概念がナイというところから話は始まる。中教審のいう「教育は『自分探しの旅』」は、「修行の対極」にあるという。
個性なんて教育で身に付くものではないよ、死ぬまでわからないよといった話向き。
「自分らしさとは他人に発掘され、活かしてもらうもの」とあるのが印象的。
***以下引用***
今の日本では、多くの人が職業、職位、学歴、学位、資格などについて履歴書を埋めることで「個性」が確定されると思っています。でも、そんな情報からは、その人がどれほどの人物であるかはわかりません。
人の見識と器量を見極めるためには「人を見る目」が必要であり、それだけあれば済む。「人を見る目」があれば10分も話をすれば相手がどれほどの人物であるかはわかります。相手を観察する必要などありません。自分を観察すればよいのです。話をしていて、自分の中にふっと新しいアイデアが浮かんできたり、不安な気持ちが解消されたり、なんだかわくわくしてきたりすれば、それは対話の相手がもたらしたものです。対面する人間の知性や感性を活性化する人は、「すぐれた人物と断じてまず間違いありません。(p36.37)
以下当方未読