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西山太吉さん死去 沖縄返還の密約報道 「運命の人」のモデル [沖縄密約漏えい(西山)事件]

西山太吉さん死去 沖縄返還の密約報道 元毎日新聞記者 山崎豊子さん小説「運命の人」のモデル
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2023/02/25/kiji/20230225s00042000701000c.html

 沖縄返還での日米密約を報道し、1972年の外務省機密漏えい事件で有罪が確定した元毎日新聞記者西山太吉(にしやま・たきち)さんが24日午前7時35分、心不全のため北九州市の介護施設で死去した。91歳。山口県出身。葬儀は近親者のみで行う。喪主は長男正人(まさと)さん。

 毎日新聞政治部記者だった72年、外務省の女性事務官に沖縄返還での日米密約に関する機密公電の漏えいを働きかけたとして、国家公務員法違反容疑で警視庁に逮捕され、起訴された。東京地裁は74年、無罪判決を言い渡したが高裁で逆転有罪となり、78年に最高裁で確定した。

 2000~02年に密約を示す米公文書が相次いで見つかったのをきっかけに05年、違法な起訴や誤った判決で名誉を傷つけられたとして、国に謝罪と損害賠償を求めて提訴。08年に最高裁で西山さんの敗訴が確定した。

 09年には原告の一人として、密約文書の非開示処分取り消しを求めて提訴。吉野文六元外務省アメリカ局長が法廷で密約の存在を証言した。東京地裁は10年、密約の存在を認定して国に関連文書の全面開示を命じ、原告1人当たり10万円の賠償も認めた。東京高裁で逆転敗訴し、14年に最高裁で確定した。

 外務省機密漏えい事件の一審判決後に毎日新聞を退社。北九州市で親族の青果会社で働いた。05年の提訴後は安全保障問題や報道の自由について講演などで積極的に発言していた。著書に「記者と国家 西山太吉の遺言」「沖縄密約 『情報犯罪』と日米同盟」など。作家の故山崎豊子さんの小説「運命の人」のモデルになった。

 <外務省機密漏えい事件> 沖縄返還協定が調印された1971年6月、毎日新聞記者だった西山太吉さんが、沖縄の米軍用地の原状回復補償費400万ドルを日本側が肩代わりするとの密約に絡む外務省機密公電のコピーを入手。密約の存在を示唆する報道をした。西山さんはコピーを渡した外務省の女性事務官と共に72年4月に逮捕、起訴された。一審では無罪となったが、二審で執行猶予付きの有罪判決を受け、最高裁で確定。大学教授や日本の報道機関が2000~02年、密約を示す米公文書を入手して報道した。その後、返還交渉を担当した吉野文六元外務省アメリカ局長(故人)が密約の存在を証言した

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