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安倍元首相狙撃、その後の一連の報道等を見て思うこと [ニュース・社会]

凶弾に倒れた安倍元首相のその後の報道等をみて思うことがある。もっとも、当方宅にはテレビがないので「見る」といっても、ネットで知ることだけだが・・

思うこととは、元首相周辺のネガティブな話が雲散霧消していることだ。モリ、カケ、サクラなどの疑惑はどこに消えたのだろう。

解剖学者の養老孟司さんが、言っていたように思うのだが・・

人は死ねば死体となる。だが、死体とは言わずに「ご遺体」と言う。日本においては、死ねば人はホトケになる。相手がホトケでは、わるく扱いようがない。・・

しかし、中国においては、そうではない。孔子の弟子:子路は死んで塩漬けにされて切り刻まれて孔子の元に送り届けられたし、伍子胥は憎む者を墓から掘り出して鞭打った。「死者に鞭打つ」故事の出どころである。

そこをいくと日本はいい国なのだろう。戦いで討ち取った敵の首には首桶が用意され、首実検に際しては丁重な手順がとられたと聞く。戦国の世のはなしである。

むかしはよく街角に、どこの教会かしらないが、ちいさな看板があって、そこに『悔い改めよ」とか『罪の報いは死』などと記されていた。キリスト教の教義によると『罪の報いは死』であって、生前の罪はすべて、当人が死ぬことで帳消しになるということである。いわば「死ねばホトケ」である。

とはいえ、「棺を蓋いて事定まる(ひつぎをおおいてことさだまる)」という言葉もある。「ある人の評価は、その人が生きている間に公平に下すことは難しく、死んだ後にならないと定まらないということ」だそうである。

業績も不行跡もおおい人物ほど、「事定まる」のに時間がかかることだろう。

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