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長寿の方が増えている、どのくらい?

新聞掲載コラム『百寿を歩く』に、どのくらい年寄りが増えているか示されてあり、オドロイタ。

広瀬信義(老年内科医)によると・・

《百歳を超える「百寿者」の方は、急速に増えています。1963年に当時の厚生省が初めて百寿者名簿を作りましたが、その時は150人程度。それが急速に増えて、2010年は44,449人でした。

85歳以上の超高齢者の増加も、すごいものがあります。1950年から2005年までの間、実に30倍に増えています。20年後には今の2倍になるという予測もあります》

・・と、ある。

http://www.youtube.com/watch?v=DgLaPjlogRM

http://info.yomiuri.co.jp/yri/techno-forum/20111126symposiumu.htm


長寿はコトホグべきことであるが、老年に必ず伴う病気等にかかる経費のことなど考えると、財政逼迫のおり、政府がアタマを抱えるのは当然といえる。

しかし、コトホグべき長寿が頭痛の種になるとはサビシイ話である。

3・19付《日経新聞》に、「AIJ騒動嗤えぬ公的年金 過大給付で無理重ねる」という記事があり、平田育夫が書いている。

そこでは「年金も医療も、そして介護保険も、もはや経済力や財政実態には見合わない。身の丈にあった社会保障を地道に探るべきとき」と、記されている。

以下、イギリスの有名な社会保障の言葉が引きあいに出され説明が付されていたので、引用してみる。

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「ゆりかごから墓場まで」を掲げて、英国のアトリー労働党政権は第二次世界大戦後に拠出制の年金を導入した。もっとも当時の男性の平均寿命が66歳のところ、支給開始年齢は65歳だったので、年金をもらわず墓場に行った人も多い。

金子光一東洋大学教授によれば、当初の支給額は税金による上乗せ分を含め夫婦で42シリング。1カ月では今の貨幣価値で約34,000円だ。福祉大国にして、そんなものだった。

今日の日本の年金は官民とも経済実態に比べ良い。いや、良すぎて、支給する側は自転車操業だ。

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「ゆりかごから墓場まで」の実態とはコンナモノだったのかと驚くやらあきれるやら・・。そんな保障内容では、安心して生活などできないのでは・・と思ったしだい。

ここでは、年金の支給額が示されているだけだが、その他の手厚いなんらかの制度があったのだろうか?それで、「安心してよろしい」とアトリー政権は国民をなだめたのだろうか。

それとも、国民自身、自分の拠出分は、ホントウに困っている人のために役立てられればソレでいいと割り切っていたのだろうか。イギリスは、一応、キリスト教の国である。「愛」に裏打ちされた、自己犠牲をよしとする精神に基づく互助制度がいきわたっていたのだろうか。

日本にも、かつては「楢山節考」的な精神を体現する年寄りたちが多くいたが、これからの年寄りは戦後生まれの世代で、ソレ以前の人々とは異なる。果たして、これからどうなっていくのやら・・。


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