「第九」もいいけど・・ [ニュース・世相]
毎年恒例、年末には『第九』と相場が決まっている。
特に、今年は、震災もあって、『絆』のたいせつさが謳われているだけに、友愛を呼び掛ける『第九』の「オー、フロイデン」は御誂え向きの楽曲といえよう。
だが、どうも当方はソノヨウナ流行にすなおに乗れないのである。ウソ臭さを感じてしまうのである。動機は悪くないはずであろうけれど、「24時間テレビ」のその時ばかりの愛の大合唱と同様、なんとなく辟易してしまうのである。
当方のこころのどこかがヤンデいるのでソノヨウニ感じてしまうということもあるのかもしれない。
だが、そればかりではないようにも思うのである。
本来、人間は孤独なもので、その孤独のほどは、銀河鉄道の列車にひとり残されたジョバンニのようなもので。石炭袋のような漆黒の闇のなかから聞こえてくるせロのようなやさしい声だけが唯一のすくいのような世界であると当方は思うのである。
そこまで、孤独を実感している人間が互いに身を寄せようと意志の疎通をはかろうとするところから「絆」は生まれてくるように思うのである。
そこまで行き着かない人間が、ただ肩を並べて「絆」を合唱するのは非常にモロイものであるように思うし、ウソ臭くも思えるのである。
『第九』もいいけれど、もっと卑近なものかもしれないけれど、サントリー・オールドの「ロン・ドン・ディドン・シュビダドン・デーェエエオー」の、人間本来の、虚ではない充足した孤独のなかから、隣を愛せるならばその方がホンモノのように思えるのである。
特に、今年は、震災もあって、『絆』のたいせつさが謳われているだけに、友愛を呼び掛ける『第九』の「オー、フロイデン」は御誂え向きの楽曲といえよう。
だが、どうも当方はソノヨウナ流行にすなおに乗れないのである。ウソ臭さを感じてしまうのである。動機は悪くないはずであろうけれど、「24時間テレビ」のその時ばかりの愛の大合唱と同様、なんとなく辟易してしまうのである。
当方のこころのどこかがヤンデいるのでソノヨウニ感じてしまうということもあるのかもしれない。
だが、そればかりではないようにも思うのである。
本来、人間は孤独なもので、その孤独のほどは、銀河鉄道の列車にひとり残されたジョバンニのようなもので。石炭袋のような漆黒の闇のなかから聞こえてくるせロのようなやさしい声だけが唯一のすくいのような世界であると当方は思うのである。
そこまで、孤独を実感している人間が互いに身を寄せようと意志の疎通をはかろうとするところから「絆」は生まれてくるように思うのである。
そこまで行き着かない人間が、ただ肩を並べて「絆」を合唱するのは非常にモロイものであるように思うし、ウソ臭くも思えるのである。
『第九』もいいけれど、もっと卑近なものかもしれないけれど、サントリー・オールドの「ロン・ドン・ディドン・シュビダドン・デーェエエオー」の、人間本来の、虚ではない充足した孤独のなかから、隣を愛せるならばその方がホンモノのように思えるのである。
- アーティスト: 小林亜星,今田勝,今剛,三井明夫,タイム・ファイブ,小形眞子,数原晋グループ,矢田部正,サイラス・モズレー
- 出版社/メーカー: 日本クラウン
- 発売日: 2000/08/23
- メディア: CD