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『時事放談』に鶴見俊輔x筑紫哲也出演 [政治・雑感なぞ]

TBSに『時事放談』という番組がある。

1957年スタートというからたいへん古い番組だ。

当方、常々、出演者の顔ぶれを見るたびに・・・

「『時事』ではなく『ジジイ』放談だよな・・」などと思うのであるが・・・


今日(3/9)は、いつになくシャレたゲストが登場していた。

鶴見俊輔さんと筑紫哲也さんだ。


85歳になる鶴見さんは、変わった経歴の持ち主だ。

母方の祖父は後藤新平。母親から過大の期待を背負って、苦しみ、自殺を図ったりし、「この子は口をきかない」と精神病院に連れて行かれたりもし、『車輪の下』で圧殺されそうになりつつも、姉(鶴見和子)の介入を得て生き延び、「愛情だけはカンベンしてくれ」という母子関係を築かざるをえなかった方だ。その後、見るに見かねた父親(鶴見祐輔)のはからいでアメリカのハーバードに留学する。(日本での学歴はないに等しいように聞くが)、ハーバードでは、ホワイトヘッドに薫陶を受けて、大学を卒業する。その後、太平洋戦争が始まったのを機に、負けるのは確実な日本に『日米交換船』に乗船して還ってくる。

そのように、日米両国の戦前戦後を知り、かつ今日にいたるまで、両社会の動向を見据え、発言・行動してこられた方だ。

その方の発言が、おもしろくないワケがない。


現在、休業中の筑紫哲也さんという良い相方を得て、番組が放映されたが・・・

鶴見・筑紫両氏の発言から特に興味深かったのは・・・


物事を「大づかみ」にして論じる見識が、日本人にない(欠けてしまっている)こと。それは、教育の影響によるところ大であるということであった。


自国の文化や認識のあり方、その限界を知るという点で、滋養分にあふれた食卓をともにしたような感慨をもった。

http://www.tbs.co.jp/jijihoudan/last/080309.html

(『二十歳のころ』には、鶴見、筑紫両氏の経験談が記されています。)

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