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核廃絶はありえない?

今日は「終戦記念日」。1945年8月15日をもって戦争は終わった。76年前である。

戦争末期の神風特攻が予想以上にアメリカ軍を苦しめたことを考慮すると、トルーマンの決断した原爆投下はやむをえなかったのではないかとの思いが湧いた。

それで、「原爆 理由」の検索語句でユーチューブ動画をいくつか見てみた。

原爆投下の真の目的『なぜ広島と長崎に別の爆弾が落とされたのか?』小名木善行がマンハッタン計画を語る
https://www.youtube.com/watch?v=0Vzw8P95kKk

上記動画をみると、形勢をアメリカ有利なものと決定づけるために原爆投下したわけではなく、それまでマンハッタン計画で研究し開発を進めてきた核爆弾(2種)の、まさに『実験』のためであったことが、分かった。生きた人間、都市にどのような影響が及ぶか、もはや抵抗反撃できない国を用いての、壮大な実験がなされたということだ。

アントニン・レイモンドという著名な建築家がいる。日本で数多くの遺産を残している。教会関係の建物もある。彼は、日本の木造家屋を模した、延焼実験に加担している。実験は、アリゾナあたりの砂漠を用いたらしい。それは日本の都市の多くを焼き尽くした「焼夷弾」として結実した。東京大空襲をはじめ多くの都市に「焼夷弾」は用いられた。総合するなら原爆以上の被害をもたらしたにちがいない。

「東京大空襲」の功労者に勲章をプレゼントして大空襲を正当化したのは・・
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2015-03-10


TBSで放映された番組が印象的だ。原爆開発に携わった科学者で、広島への原爆投下時、B29「エノラ・ゲイ」に搭乗して、きのこ雲を撮影したという人物(アグニュー博士)がふたりの被爆者と対面するという企画である。2005年に放映されている。

【アーカイブ】原爆を開発、投下に同行、映像撮影したアグニュー博士と被爆者の対話の一部始終(2005年放送)
https://www.youtube.com/watch?v=ledy5yECAJs

アグニュー博士が、原爆資料館に出向く。入って展示を見る様子からは、たいへんな被害をもたらしたことを実感しているようだが、その責任が自分にあるかどうかという点になると、受け入れない。責任を受け入れずに済むような思考回路ができあがっているかに見える。そのようにして、ふりかかる罪悪感から自分を守っているようだ。

Wikipediaをみると、TBSの番組が放映されたと同じ年《2005年のBBCのインタビューで「アメリカの核兵器の約4分の3はロスアラモスで私の指揮の下設計された。私の遺産です。」と語っている》。世界平和のために核兵器は必要であり、自分はそのために貢献してきたと考えている人物である。

ハロルド・アグニュー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AD%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%B0%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC

エノラ・ゲイの眼下で現実に生じた惨状を想像し実感する機会となったアグニュー博士の広島訪問をとおし、その口から謝罪の言葉が出ることを、被爆者たちは期待したが、無駄であった。「銃でも通常爆弾でも原子爆弾でも、人が死ぬのは一緒。自分は友人を日本人に殺された。『リメンバー パールハーバー』。戦争は悲惨だ。しかし、あなたがたは生きているだけ幸せではないか」とアグニューはいう。

アインシュタインは、湯川秀樹にプリンストン大学で会ったときに涙をながして謝ったという。「こんど生まれてくるときには、(物理学者などではなく)鉛管工になりたい」と言ったとも聞いている。アインシュタインは、マンハッタン計画にはなんら関わりをもたなかったという。根っからの反戦思想の持ち主であることを理由に、米政府から敬遠されていたようである。そういう人物であるだけに、原子物理学がなんであれ戦争に利用されたことを心苦しく思っていたのだろう。

核兵器開発となんら直接かかわりがないにも関わらず謝罪したアインシュタインとは異なり、兵器開発を善しとし、そうした仕事を一生つづけたアグニューに「謝罪」を求めるのは、そもそも無理があったようだ。

自国の権益を追い、猜疑心をもって互いを遇する国家が存在する以上、平和のために兵器が必用であるという思考が生きている以上、核兵器廃絶はありえない。


とはいえ、『聖書』のなかには次の約束がある。ほかでもない神様の約束である。信じて、待ちたい。

「神は国々の中で裁きを下し,多くの人々を正しい方向に導く。彼らは剣をすきに,やりを鎌に作り替える。国は国に向かって剣を振り上げず,彼らはもはや戦いを学ばない」。
イザヤ書2章4節

「神は地上の全ての場所で戦いを終わらせる。弓を折り,やりを砕き,兵車を火で焼く」。
詩編46:9

日本語聖書
https://wol.jw.org/ja/wol/binav/r7/lp-j





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