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密約モンダイの是非 [沖縄密約漏えい(西山)事件]

前々から疑われていた「密約」がたしかにアッタということが明らかになった。

民主党は、これまでの外務大臣らの証人喚問を考えてもいるようである。鬼の首を取ったような顔をしてうれしそうに話している民主党のヤマオカ某氏の様子をテレビで拝見した。


たしかにオープンにすべきものを秘密にしておくことはヨロシクナイと思う。それによって、国民に不利益が及ぶのであればなおさらである。

しかし、“当時の国際情勢等を踏まえた上で”、当時の「密約」関係者たちを遇すべきであろうと思う。

きっと「国益」を思う気持ちや、ソノ点で(自分の)政治生命を賭ける覚悟は、今のヤワナ政治屋たちとは比較にならないように思う。


しばらくの間、『サンデー毎日』に「大勲位対談」などと銘打って、中曽根康弘元首相の対談が組まれたことがあった。「密約問題」とからむ対談もあった。不破哲三元共産等書記長が、きびしくソノ点をツッコンだが、返事はノーであった。不破さんが、どこからどう押しても動かない中曽根さんにはマイッたというような対談後のコメントも出ていたと思う。

当方は、「密約」はアッタだろうな思っていたので、中曽根さんはサスガの大ダヌキで、墓場まで、「密約」をもっていくつもりであるぞとある意味感心もした。


小さな家のなかでも「秘密」はある。それらすべてが明らかにされなければならないかというとそういう必要はないと思う。いらぬ正直さが、かえって家庭の不和を引き起こす場合もあろう。問題の種類にもよるが、家族全体の福祉を考えるなら、しかるべき時まで、秘密のままにしておくほうがイイということもあろうと思う。


普天間モンダイに話を移すが、内閣のなかで、いろいろ意見が出て、これまで騒然としてきた。

子供たち(国民)の福祉を思う親(閣僚)なら、いらぬ憶測や期待や失望を招く、当面不必要な情報は「秘密に」しておくべきであったと思う。当面、秘密にしておくべきものを、尋ねられるまま、さかんに話して(露呈させて)いらぬ心配をさせるオヤはデキのイイ親とは思えない。

そういう点で、当面、秘密にすることを守り抜いてきた骨のある政治家諸氏から、現政権の面々はおおいに学ぶことができるように思う。


今回、当方が、「密約問題」で一番ザンネンに思うことは、秘密が「露呈」したことそのことではない。そのことよりも、かつての「密約」の史料が散逸(あるいは処分)されていたということである。しかも、それを「国民の公僕」たる外務省が行なっていたということである。

将来、「当面の秘密」を歴史的に検証する時が来た時に備えて、そのような史料こそ、外務省は、大切に保存しておくべきであったと思うのだ。そうではなく、ただ散逸、あるいは意図的に処分したとなると、国家の「当面の秘密」は、国民の福祉などという高尚なものではなく、当時の政権の当面の利益を「隠蔽」するためものでしかなかったのではないかという疑惑にもつながるであろうし、それは、将来の国民にたいする犯罪のようにも思われるからだ。

(以下の本は、当方未読ですが・・・)


外務省ハレンチ物語

外務省ハレンチ物語

  • 作者: 佐藤優
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2009/03/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



杉原千畝と日本の外務省―杉原千畝はなぜ外務省を追われたか

杉原千畝と日本の外務省―杉原千畝はなぜ外務省を追われたか

  • 作者: 杉原 誠四郎
  • 出版社/メーカー: 大正出版
  • 発売日: 1999/11
  • メディア: 単行本



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