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落語『中村仲蔵』を視聴(圓生・正蔵・志ん生・円楽 / 伯山)

落語と講談の『中村仲蔵』を聞く。

演者は、圓生・(彦六の)正蔵・志ん生・(先代)円楽 / 神田伯山。


中村仲蔵は実在の人物のようである。

中村仲蔵 (初代)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://www.youtube.com/watch?v=G9XwFzKiCfw


話しを要約するなら、出世物語ということになろう。本来歌舞伎の世界で、座頭に決してなれない出自の男が、「血」ではなく「工夫」によって、座頭にまで登り詰める。

さらに一点、取り上げるなら、至芸の永続性ということになるだろう。出自がどうあれ、なされた良い工夫は、演目のなかに代々受け継がれていく。

その出世をめぐって、上に立つ人から見こまれること・取り立てられること、神様の助け、妻の役割が強調される。


#圓生の高座は、時代考証もしっかりなされた緻密な印象。
https://www.youtube.com/watch?v=S1IJ6_scTsU

#(彦六の)正蔵、志ん生の高座は、だいぶ端折った印象。

(彦六の)正蔵
https://www.youtube.com/watch?v=G9XwFzKiCfw

古今亭志ん生
https://www.youtube.com/watch?v=8s8-E69fDV4

#(先代)円楽は、圓生の弟子だけに、師匠に似てはいるが、あまり高尚ではない。その分、聴衆に寄り添った印象。
https://www.youtube.com/watch?v=8LhCObNaVro


#神田伯山(講談)
https://www.youtube.com/watch?v=xpV1xIcg9As

本来この演目は、講談から落語に入ったものではなかろうか。

伯山の講談は初めて聞く。伯山の師匠:松鯉の実演(演目失念)を聞いたことがある。それからいくと破格である。伝統的なスタイルではない。テンポが非常に速い。役柄の演じ分けをあまり意識していないようである。松之丞から伯山となり、真打昇進襲名披露のはじめ「いの一番」に『中村仲蔵』を取り上げたということは、自身を仲蔵に模したのかもしれない。講談に工夫をこらし革新していく姿勢を示しているのかもしれない。

当方としては、背筋を伸ばし、役に応じて、声色など演じ分けて欲しいところ。動画冒頭に「字幕」を用意してあることが示される。そういう時代の「講談」ということになるのだろう。


圓生百席(30)中村仲蔵/長崎の赤飯

圓生百席(30)中村仲蔵/長崎の赤飯

  • アーティスト: 三遊亭円生
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
  • 発売日: 1997/09/21
  • メディア: CD




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