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小島政二郎原作・佐々木啓祐監督『半処女』1939年を見る [ドラマ]

小島政二郎原作・佐々木啓祐監督『半処女』1939年を見る。

主演:佐分利信、三宅邦子、川崎弘子、夏川大二郎。

Semi-virgin woman(1938)
https://www.youtube.com/watch?v=JjyIzU38uUI&t=178s

夏川大二郎は小説家。だが、著名作家の代作で生活している。三宅邦子はタクシー会社の娘で、夏川を愛し、一人前の作家になるよう応援している。川崎弘子は、夏川の死んだ弟の同級生で芸者。たまたま出会った夏川に弟の墓参りに連れて行ってくれるように頼み、それから関係を深めていく。佐分利信は、映画会社の重役で、たまたま依頼したハイヤーの運転手が三宅であったことで、自社で働くように勧める。佐分利は妻子がいるが、妻は精神を病んで入院中。佐分利は、幼い子どもの面倒をみてもらううちに、三宅に恋心を持つようになる。・・・

たいへんよくまとめられてはいるが、突っ込みどころのたくさんある映画だ。

恋人にちゃんといきさつを言って、わけを話せば、誤解は解けたろうに・・とか、当時自動車の運転ができてフランス語もできる女性が、田舎で女給などするだろうか・・とか、死に瀕する重態の夫を置いて、妻が家をあとにし、夫の元恋人を迎えに行くだろうか・・とか・・

小島政二郎原作映画は、以前に『人妻椿』を見ている。その印象を記した際《たいへんスジの展開が面白く、それだけでも高評価に値すると思うが、ところどころに無理がある。たいへん無理がある。面白くするための誇張や飛躍がある。その点で、原作はどうなのだろうかと興味がわく》と、書いている。それは、本映画の印象でもある。
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2021-02-20

文学賞をとって新聞小説の連載もするようになった夏川は、バーで飲んだくれるようになる。そのバーのようすを見ながら、太宰治を撮影したバーのカウンター席を思い出した。
http://www.age.ne.jp/x/matchy/dazailupin.html


以下、当方未読

円朝〈上〉 (河出文庫)

円朝〈上〉 (河出文庫)

  • 作者: 小島 政二郎
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2008/07/04
  • メディア: 文庫




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