冨田勲「イーハトーヴ交響曲」 を聴く (メイを思いつつ)
しばらく前、「イーハトーヴ交響曲」初演のネット中継を見た。大友直人指揮のオーケストラに初音ミクが共演することで話題になった。CDを欲しく思っていたが、そのまま来た。
いま、アマゾンが、「ミュージック・アンリミテッド」の契約を4ヶ月99円で提供している。それをいいことに、聴いた。プライム会員も、ただで聴くことができる。
パソコンに配信されたものを聴いた。ユーチューブでさわりを聞くこともできるが、音質がずっといい。
この5月、メイを亡くした。27歳。
熱中症で倒れた。救急隊員の蘇生の努力もむなしく終わった。
まだまだこれからである。お茶の水を出て、ストラスブール大に留学もした。
たまたま聴いたつもりでいた「イーハトーブ交響曲」だが、きょうはメイの49日なのだ。
クリスチャンのオジは、ひと月前に法要の話を聞いた。しかし、辞退した。それでも、そのことが、どこかに引っかかっていたのだ。
「イーハトーブ交響曲」の第5曲は「銀河鉄道の夜」となっている。これは死をめぐる物語だ。賢治の死生観が示されている。
冨田さんは、合唱曲に仕上げている。その歌詞は次のようなものだ。
「いつなのか わかりませんが
主はわたしに 言われるでしょう
もうよい おまえのつとめは終わった
その地をはなれて ここにおいで・・・」
マーラーの復活にも同様の歌唱があったと思う。讃美歌から取られているのかもしれない。
メイのつとめは終わったように思えない。まだ人生が始まったばかりだった。それなのに、である。
それでも、事実は事実として受け入れるしかない。さびしい話である。
しかし、慰めはある。自分の場合、「復活」だ。あの世での、ではない。この世での、だ。
この地上で再会する希望が聖書には示されてある。