日本の海産プランクトン図鑑 [本・書評]
「プランクトン」と聞きますと…、ミジンコ…坂田明…数寄者…ヘンジン…という単純な連想しかわかない「単細胞」で当方はあるのですが…、
当該書籍をとおして、海に棲息し、ただ微小であるということゆえにまるで存在してはいないかのように軽んじられがちではあるけれども、地球上に生息するありとあらゆる命を、その圧倒する量をもって食物連鎖の基底において健気に支える微小浮遊生物たちに思いをはせることができました。
序文（「はじめに」）から、当該書籍誕生のいきさつを知ることができます。感じたのは、それら微小な存在たちに対する愛情です。多くの協力者たちが無償で資料を提供するなどして製作に関与されたということです。DVDのナレーションは、たぶん高校生が担当されたのでしょう。書籍自体もそうですが、なにか人肌の温みを感じさせられるもので、たいへん好ましく思いました。
単なる図鑑として楽しむというだけでなく、実際に顕微鏡のかたわらに置いて、プレパラートの上に鎮座ましますヘンな生き物たちがいかなるものか確かめることができるよう、しかも、すばやくそうできるような配慮がなされています。
個々のプランクトンに対する解説コメントも、それぞれの生活のあり方をうかがわせるもので、無味乾燥なものではありません。「コラム」が35ヶ所用意されていますが、それとあわせ読み物として十分楽しめるものでした。
他の方もレビューしていますが、ぜひルビを付けていただきたいと思います。小学生でもルビさえあれば十分読みかつ考え、また楽しむことのできる本であると思いますので、その点が残念です。
「環境保護」とか「地球にやさしい」などキャンペーンの声かまびすしい昨今ですが、このような微小な生き物たちを認知し、いとおしく感じるようになることこそが、本物の環境保護運動に直結していくように感じます。
当該書籍をとおして、海に棲息し、ただ微小であるということゆえにまるで存在してはいないかのように軽んじられがちではあるけれども、地球上に生息するありとあらゆる命を、その圧倒する量をもって食物連鎖の基底において健気に支える微小浮遊生物たちに思いをはせることができました。
序文（「はじめに」）から、当該書籍誕生のいきさつを知ることができます。感じたのは、それら微小な存在たちに対する愛情です。多くの協力者たちが無償で資料を提供するなどして製作に関与されたということです。DVDのナレーションは、たぶん高校生が担当されたのでしょう。書籍自体もそうですが、なにか人肌の温みを感じさせられるもので、たいへん好ましく思いました。
単なる図鑑として楽しむというだけでなく、実際に顕微鏡のかたわらに置いて、プレパラートの上に鎮座ましますヘンな生き物たちがいかなるものか確かめることができるよう、しかも、すばやくそうできるような配慮がなされています。
個々のプランクトンに対する解説コメントも、それぞれの生活のあり方をうかがわせるもので、無味乾燥なものではありません。「コラム」が35ヶ所用意されていますが、それとあわせ読み物として十分楽しめるものでした。
他の方もレビューしていますが、ぜひルビを付けていただきたいと思います。小学生でもルビさえあれば十分読みかつ考え、また楽しむことのできる本であると思いますので、その点が残念です。
「環境保護」とか「地球にやさしい」などキャンペーンの声かまびすしい昨今ですが、このような微小な生き物たちを認知し、いとおしく感じるようになることこそが、本物の環境保護運動に直結していくように感じます。
- 作者: 松山 幸彦
- 出版社/メーカー: 共立出版
- 発売日: 2011/01/08
- メディア: 単行本
ミジンコ道楽―その哲学と実践 (The New Fifties)
- 作者: 坂田 明
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/11
- メディア: 単行本
- 作者: 坂田 明
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 1994/11/05
- メディア: 単行本
- 作者: 坂田 明
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 1994/08
- メディア: 単行本